2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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モンセラート>2009年11月03日(Tue)
★セントジョーンズ→ジャックボーイヒル→ガリバルディヒル→オルベストン→ランナウェイガット→リトルベイ→セントジョーンズ→シートンズ
:: 旅908日め : 世界旅159ヶ国め : 和人234ヶ国め : あづさ175ヶ国め ::

■火山が首都を潰した国
「現代のポンペイ」と言われるモンセラート。栄えた首都を、90年代の噴火は、潰しました。

今日はそんな、世界に滅多にない、珍しい国モンセラートを訪問します。噴火が首都を廃墟に変えたばかりの国なんて、現存する国では滅多に見られない・・・てか、ここモンセラート以外にそんなところあるのか!? とにかくここは訪問を楽しみにしてきたところです。

アンティグア・バーブーダからの、飛行機を利用した日帰りツアーは、朝5時台に空港に集合。私たちは昨日より旅行会社職員の家に泊まっていたので、旅行会社社長の車に乗って空港へはVIP対応で到着~。ツアー客は私たちのほかにイギリス人観光客が2人の、合計4人です。松葉杖を持った女性がいて、これならハードに歩くところはないと思え、膝の悪いあづさは安心しました。

モンセラート空港で、ガイド兼ドライバーと合流し、1台のワゴン車でのツアーが始まりました。とにかく、被災地を訪問するのですから、1つ1つの説明も、重みがあるように感じられました。

ルックアウト(見晴らしポイント)からの、噴火で消えたエアポート、残った寂しい滑走路、
政府が建てた避難民用住宅、
火山は噴煙か雲かで見えない・・・

ガリバルディヒルという、普通の車ではちょっと登れないような丘に到着しました。ここに登るために、ドライバーはふもとで車を乗り換えています。



  うっわー・・・・


  火山に消された首都プリマスPlymouthが見える・・・。


建物が、厚い火山灰を積もらせながら、廃墟として残されています。
あづさは視力がいいので肉眼でも、よく見ると、1つ1つの建物、街の区画などが、見えてしまいます。

そのとき、まじで北斗の拳に出てきそうな荒れた町だと思ったよ・・・。

カリブ海の島国はコロンブスによって発見されたのちヨーロッパ人の入植が始まったわけですが、ガイドの話によると、それ以来400年間、一度も火山噴火の記録はなく、平穏に暮らす人々にとってはまさに晴天の霹靂だったそうです。小さい島国だから首都の街と火山はすぐ近くにあります。近くにある山が、自分達の住む街を壊滅に追い込むなんて、誰も思っていなかったんだろうなぁ・・・。なんだか心が痛いなぁ・・・。




  そう、いろいろなことを考えていたとき、

  目の前で、噴火が起こりました。





  ・・・唖然・・・





もうもうと噴煙が上がり、皮肉なことにその噴煙は、誰も住んでいないプリマスの街へ向けて動くのです。たまたまプリマスが風下だったというだけなのですが、この火山はその街を潰しておきながら、今も、灰をかぶせ続けるのかと思ったら、自然って怖いものなんだと沸々と思ってしまいました。

モンセラート

写真右側、海に面した区画が、潰された首都プリマス。現在は立ち入り禁止となっています。
写真でも、壊滅した家屋などの1つ1つが見えると思います。

今日の旅ばかりは、本当にツアーに参加してよかったと思いました。この丘はレンタカーなどでは登れないほどの悪路ですし、それに自分達で地図を見ているだけでは、この丘がこんなに息を呑む光景を見せてくれるなど、知る由もなかったことでしょう。写真の右側をよく見ると、建物1つ1つが灰をかぶった姿で見えています。




あまりにこの、廃墟となった街を襲う噴火が印象に残りすぎました。

ガイドは、この国の植物、動物、風景、家屋、街並み、展望台、いろいろなものを見せてくれるのですが、例えばビーチに寄ってくれても、あまり感動がないんですよね。でもそれでいい。モンセラートは、この国は、火山のことを知るべき国なのだから。


後半になり、ツアーで訪れた場所は、ブレイズBradesとリトルベイLittle Bayでした。ブレイズは火山から離れた北部にある町で、現在臨時官公庁が置かれています。でも、そのお役所たち、みんな白いプレハブ小屋なんですよ。

いずれこの国の官公庁はリトルベイに移されるそうです。現在は道路を作っている最中という、街づくりにも至っていないほどの未整備な土地に、ポツンの1つ、文化センターだけが建てられています。今日も道路工事が進められていました。近い未来か遠い未来には、ここは活気ある、本当の首都となっていくのです。



今日は、この世界旅の中でも、他に類を見ない、すごい観光ができたと思います。

印象に残るこの旅を締めくくるかのように、最後上空から見たモンセラートは、巨大な噴煙、悪魔の煙が、美しい島を覆おうとしていました。
本日の旅
行動 :モンセラートツアー、アンティグア・バーブーダ出国、モンセラート入国&出国、アンティグア・バーブーダ入国、シートンズへ戻る
朝食 :ジョニーケイク(とうもろこし粉の揚げパン)、banana(バナナ、小さくて甘くない灰色のゆでバナナ)/モンセラート空港の売店
昼食 :Five finger juice(スターアップルのジュース)、Blackberry juice(ブラックベリージュース)、Roti chicken(ロティチキン、鶏肉の汁なしカレーとふかしじゃがいもを小麦粉の皮で包んだもの)、Chips(チップス、フライドポテト)、スナッパーのフライ、マカロニグラタン、きゅうりレタストマトのサラダ、にんじんキャベツコールスロー、にんじんライス、ゆでにんじんインゲン/オルベストンのレストラン
夕食 :豚サイコロ肉の生姜焼き、ごはん、ラズベリーウォッカロック/フォスターおじさんち
宿泊 :フォスターおじさんち
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旅情報
1東カリブ・ドル=35.1円

*モンセラート観光案内
http://www.visitmontserrat.com/