2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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インドネシア>2010年09月14日(Tue)
★ソロ→カリジャンベ→サンギラン→カリジャンベ→ソロ
:: 旅1223日め : 世界旅200ヶ国め : 和人243ヶ国め : あづさ208ヶ国め ::

■ジャワ原人に会いに行こう
ジャワ原人に会いに、サンギランSangiranへ行きましょう! ソロSoloからミニバスに乗ってカリジャンベKalijambeで下車させてもらい、そこから4km歩いて(バイクタクシーが待機しているのでそれに乗ることもできる)、到着したのは、「ピテカントロプス8号頭骨化石」により考古学会を震撼させたサンギランの展示博物館。

サンギランはソロの町から12km離れた農村地帯です。ほんっとうにのどかな農村地帯という感じで、きっと、この化石が出土しなかったら外国人は誰も来ないところだったと思います。でも、化石は出た。しかも世界でも傑出した化石が、1969年に偶然農民によって見つけられました。顔面がかなり残るという点で極めて貴重な化石だそうです。

サンギランで見学できるのは博物館です。受付に、その化石が日本で展示されたときに作られた日本語説明文のコピー本が置いてあったのがすごく良かった!! 実際のところ、「ジャワ原人」に関する専門知識など持っていないので、人類学者が書き下ろした説明本は大変に興味深く、役立ちました。2冊あったので和人とあづさで1冊ずつ、しばし時を忘れながら、受付前で没頭して読んでいました。

ヒトのルーツを探る化石って、わくわくしますよね!
エチオピアでも化石の展示を見に行きましたし(≫こちら)。

ここサンギランの博物館で、一番見るべきものとは、やはり、「ピテカントロプス8号頭骨化石」でしょう。顎や頬がこれだけ残っていると、その凹凸より各筋肉の大きさが分かり、それにより実際の顔立ちの復元がより正確を期すのです。

インドネシア

しかしこの博物館ではその他の展示物が少なく、博物館を離れたあとも、なんだか観光不足気分です。「このまま帰るなんて何だかもったいな~い」ということで、少し離れたところにある展望所へ歩いて行きました。この展望所からは化石が多数発掘されたサンギランの大地が見渡せます。ちなみにサンギランが化石の宝庫になったのは、地層の褶曲により古い地層が新しい地層の上に乗る現象が起こり、更にそこに谷が形成されて人が掘れる深さに古代の骨が出現するようになった、という、地理的背景が大きいようです。

展望所から見る眺めは一面の農村地帯、緑が生い茂る大地というだけで、何も表面からはここの偉大さが分かりませんが。

展望所の展示パネルに、周辺の地図が1つ。
座り込んでパネルの地図と対面するあづさ。

「このPってマーク・・・」

あたり。ピテカントロプスの「ピ」。つまり偉大なる化石の発掘地点です。今いる場所から歩いていけそうです! 展望所の1階で無料上映しているジャワ原人の紹介映画を見て、そのブバックBubakというところへ行くことにしました。

ブバックに到着しました。一面の農村地帯で、農家と、広大な畑があるだけ。発掘現場とはいっても、その発掘は40年前だから、今訪問しても何も見るものなんてないのかもしれません。でもここに来て良かったと思います。インドネシアに入って、農村地帯をちゃんと見る初めての機会となったから。今はピーナッツの収穫時期のようで、どの家でもピーナッツを茎(根?)から外す作業を手で行っています。農家のおじさんにビニール袋いっぱいのピーナッツをお土産にもらっちゃったりして、改めて人の良さに感動しました。

■ジャワ島の伝統芸能
ソロの町の宿にいったん戻りました。そして夜は、昨日行きそびれた「ワヤンオラン」へ行きました。インドの伝承ラーマヤーナに基づく物語を、人が踊りながら演じるものです。

その舞台衣装もメイクも素晴らしいのですが、特に心を「感じ」させてくれたのが、「ガムラン」。主に打楽器と歌声で構成される楽曲。金属音のサインカーブが耳に入ると、心地よくなってしまいます。ピアノの鍵盤だと、1オクターブに8白鍵と5黒鍵があるけれど、ガムランの音には、そのどれにも属さない音がある。それはすごく人を気持ちよくさせる、魔法の音楽なの。

文字でも写真でもこの音は表せないので、動画を撮って大満足! この音にたっぷり癒されて、観光尽くしのソロ滞在の素晴らしいフィナーレとなりました。
本日の旅
行動 :サンギラン往復観光、ソロ観光
朝食 :Nasi Liwet(ナシリウェット、ココナッツミルク炊きごはん、鶏肉と卵のココナッツミルクカレー煮、サユル(大根風野菜のココナッツミルク煮)、サンタンアレ(ココナッツミルクを加熱したもろもろ))/ソロの屋台
昼食 :Bakso(バクソ、春雨にチキンスープをかけて香菜と揚げネギを乗せたもの)、Es Buar(エスブアール、黒寒天ピンク寒天乗せ練乳かき氷)/サンギランの食堂
夕食 :Hotplate & Seafood(ホットプレートアンドシーフード、イカエビを揚げてケチャップオイスターソース五香トウチ炒め)、Cumi-cumi ca Kangkung(チュミチュミチャカンクン、イカと空心菜の炒め物)、ごはん/ソロの食堂
宿泊 :ホテルガジャマダHOTEL GAJAH MADA
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旅情報
1ルピア=0.01円

*サンギランへの行き方
ソロのバスターミナルからプルウォダジPurwodadi行きバスに乗りカリジャンベKalijambeで下車、25分、4000ルピア。そこから4kmを徒歩またはバイクタクシー。ミニバスもあるが本数が少ない。3km歩いたところで道が左右に分岐しており、左に行くと展望所、右に行くと博物館である。おすすめは先に展望所に行き1Fの無料上映を見て(インドネシア語、英語字幕あり)ジャワ原人の概要をつかんでおくことである。上映内容には博物館の展示化石に関することも含まれるので、この後に博物館に行ったほうがいろいろと予備知識があって楽しいと思う。