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■茶畑で手を広げ歌おう
「私は、茶畑に行く夢を、持っていた」
その夢が叶った今日は、本当に素晴らしい1日になりました。
今日の1日が終わったあと、和人が「ここがスリランカで一番良かったね」と言った、今はそういうハプタレーHaputaleの町に来ています。
肌寒い朝、小さな町の小さなバス乗り場へ。ダンバテンDambatenne行きのバスは、雲すら眼下に見える、眺めが最高の丘陵地帯を走っていきます。目的地は世界的に評価されている「リプトン」のティーファクトリーです。土曜日が開いていることはしっかり事前にチェックしてからハプタレーに来ました。
ティーファクトリーの門を叩き、私たち2人だけの、工場ツアーが始まりました。「写真撮影禁止」の札が出ているけれども、写真を撮らせてもらえたのが不思議。でも良かった。
紅茶を作る工程を1から見るのは -本や漫画では見たことはあっても- 生まれて初めてです。
1)萎凋 : 茶葉をメッシュの上で通風、20~22時間乾燥。
2)揉捻 : 30分間機械もみ。つぶさずこすらず丁寧に揉むよう設計に工夫がある。
3)裁断 : ベルトコンベアーで運んで機械カットを3回。
4)分級 : 篩いにかけ茶葉をサイズで分ける。小さなものは発酵工程へ、大きなものは3)に戻る。
※形によって銘柄(オレンジペコとか何とかかんとか)が異なる。
5)発酵 : 床に茶葉を敷いて放置しているだけに見えた。
6)残り : 乾燥、等級区分、梱包。
今日は2人だけのツアーだからか、試飲はなし、残念。でも大丈夫。ティーファクトリーの目の前にローカルな庶民の茶屋があって、ここの工場から出た茶葉(多分無料で譲り受けていると思われる)を使って、1杯20ルピーという庶民価格で美味しい紅茶を飲むことができます♪
庶民が使うのは、「ダストティー」と呼ばれるもの。「ダスト=ゴミ」なんていう訳が成立してしまうから、どうしても美味しくないクズ茶葉に思われがちですが、そんなこと全然ありません。美味しい魚はアラだって旨い、美味しい清酒からは美味しい酒かすが出る。ここの茶葉だって同じ。なんたってリプトンですからね。お隣のファクトリーの茶畑とは「畑の美しさ」の違いが一目で(本当に一目で!)分かります。丁寧に管理された茶畑で取れた美味しい茶の葉を、最高品質の紅茶を作るのと同じ工程で作る。その茶葉が細かく破砕された(目の細かいザルに残らない)ものが、ダストティー。これだって最高品質の茶葉です。
紅茶を飲む国は多くて、もちろんいろいろな国で紅茶を飲んできましたが、今日のテ(紅茶)やキリッテ(ミルクティー)は明らかに美味しかったです。最高品質の茶葉を、工場の目の前の茶屋でいただくのだから、当然か。
甘い紅茶で元気が出ました。
お天気もなかなか良いので、2人で広い茶畑を歩きました。もちろんリプトン側の整備された心地よい畑で、です。茶の木に囲まれて座って、高原の眺めにふけったり、おしゃべりしたり、茶の木の中で両手を広げて歌ったり。
ああ「茶畑に来る夢」が叶った。
幸せ、楽しい、素晴らしい、以外の言葉が出てこない。
緑豊かな、広い空の、太陽がすべてを包んで見守っているような、茶畑散策。
今日のこれが、最後のスリランカ観光になります。
夢を持って旅先に来ることは大事なことで、夢が叶うのは旅の大きな喜びで。
本当に来て良かった。
輝くスリランカの輝く緑、最高でした。
本日の旅
行動 :ダンブッラ日帰り観光、リプトンティーファクトリー
朝食 :ポルロティ(ココナッツを挟んだ薄焼きパン)、エラワルロティ(野菜炒めを小麦粉の皮で三角包みにして焼いたもの)、ワダイ(玉ねぎ豆かき揚げ)、トゥシャン(甘いココナッツあん入りフリッター)、ホディ(カレー汁)、ポルサンボル(ココナッツチリ炒め)、パリップ(豆ポタージュ)/ハプタレーの食堂
昼食 :バット(ごはん)、パリップ、キャラット(にんじんの和え物)、パパダム(薄せん)、ゴーヤ炒め、キャベツ炒め/ハプタレーの食堂
夕食 :チョプシー(野菜炒め)、ライス、プラウンフライドライス(エビ入り焼き飯)/宿
宿泊 :スリラクビューホリデイインSRILAK VIEW HOLIDAY INN
旅情報
1ルピー=0.76円
*リプトンティーファクトリー
工場見学ツアー随時、1人200ルピー。日曜休館。この旅の時点で地球の歩き方の休館日情報は間違えていた。ロンリープラネットが正しい。ファクトリーはハプタレーからバスで20分のダンバテンDambatenne下車地点目の前にある。