2人の世界旅 日々の記録

■病みと旅と国境と
和人は風邪で高熱、あづさは急性膀胱炎、２人で病みながらも、２日に１本の列車を逃すまいと、移動に踏み切った昨日。

急性膀胱炎とは、主にグラム陰性桿菌（大腸菌など）が経尿道的に逆行して膀胱に侵入し、繁殖し、炎症を惹起するものです。菌をやっつけることが治療の最優先で、昨日飲み始めた薬が的中したのでしょう、幸いなことに、症状が軽快してきました。

朝、アルメニア出国側のアイルンAyrum国境と、グルジア入国側のサダフロSadakhlo国境で、それぞれ係官が列車に乗り込み検査をしに来ました。夜明け前の早い時間で、本当に眠かった。

グルジアの首都トビリシTbilisiに着きました。体調の事は心配だけれども、私たちは、次の移動に踏み切ることにしました。休養を取るなら、落ち着けるところまで行きたかった・・・だから今日の目的地は、せめてグルジアを抜けてトルコまで移動しきることです。

トビリシから、グルジア西岸の州省都バトゥーミBatumiへ。バス車内の客は私たち２人だけです。途中の食事休憩の場所にワイナリーがあったので、ワイン量り売りを買いに行ったら、美味しい白ワインをプレゼントされちゃいました。

「マドゥオーバー」・・・グルジア語の「ありがとう」。
早く体調を良くして、美味しく飲める日が来たらいいな。

バトゥーミは黒海沿岸の街です。バスを降りたところが黒海の岸にあたり、あづさは一度見てみたいと思っていた黒海の水を見ることができました。

今日は雨。曇天。霧がちな日。
黒海は、その名に反し、空も水も真っ白でした。



今日目指すはトルコ東部の街、ワンVanです。
トルコ東部といえば、かつては治安の悪さから旅行者を排斥してきたところです。クルド人問題を長きに抱える地域ですから。

グルジア－トルコ間の国境を越え、ミニバス皆無に足止めを食らいながら無人の小屋で雨宿りし、ヒッチハイクでホパHopaの町に行ったら、早速今夜ワンに出るバスが見つかりました。

さあ、アルメニアの首都エレバンYerevanから夜行列車、そして国境を２つも越えて、今日は夜行バス。２日連続の夜行移動ですが、ワンまでは辛さを乗り切ろう！