2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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マレーシア>2010年09月25日(Sat)
★サンダカン→セピロック→サンダカン
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■オランウータンに会いに行こう
オランウータンを見られる場所は世界でも数が少ない。おそらく観光客の立場で見られるのは世界でここボルネオ島(マレーシア、インドネシア)と、お隣スマトラ島(インドネシア)だけじゃないかと思います。アフリカでゴリラ鑑賞をしなかった分、はるばるボルネオ島に来た記念に今日はオランウータンに会いに行きます♪

「オランウータン」とはマレー語です。「オラン」が人、「ウータン」が森。だからオランウータンは「森の民」と訳せます(ヒト科動物ではないのであえて「森の人」にするのはやめておきます)。

オランウータンはヒトに3番目に近い動物とされています。最も近いのはチンパンジー、2番目に近いのはゴリラ、そしてオランウータンが3番目ですって。この「近さ」の指標にはホモロジー(遺伝子相同性)を使うのがお決まりの手段で、要は4つの物質(核酸塩基)が延々と連なってできる遺伝子(ゲノムというほうが良い)において「4物質の並び方がヒトと何%同じか」で決められます。オランウータンは97%の相同性があるんですって。すごいなー、そこまでホモロジーが高いとは知らなんだ。というよりも、たった3%違うだけで生き物ってこんなに違って見えるものなのかと思いました。

100年間前には25万頭だったオランウータンは今や1万頭そこそこしか残っていないという研究報告があります。人類の文明の発展に伴い、おそらく森や食べ物が減少したためでしょう。絶滅を防ぐために、今いるサンダカンSandakan(山打間)近郊にあるセピロックSepilokにはオランウータンのリハビリテーションセンターを設け、オランウータンの孤児を森に返すためのリハビリを行っています。

セピロックまではバスで40分です。朝9時のバスに乗るとちょうど朝10時からの食事タイム、すなわちオランウータンが間近に近寄ってくれる瞬間に立ち会えます。彼らの自然回帰を最終目的としているので、その舞台は森の中。森の中に観光客が歩く遊歩道が作られているのです。

マレーシア

餌が置かれる木の付近には彼らが移動するためのロープが渡されています。身長1.5mのオランウータンは手をのばすと2mになるんですって! しかも、よく見ると足が実に手に似ているんです。足の親指が手の親指のようです。まるで手が4本あるかのように器用に物をつかむ能力は、すごいなーと感心します。ヒトは2本足歩行を選び、この能力を得なかった、ということなんですね。

今日は本当に面白い1日でした。さてさて、これで「マレーシアの旅その1、ボルネオ島編」の山場が無事に終了したので、明日はコタキナバルKota Kinabaruに戻り、明後日は次の国ブルネイへの入国を目指して移動します。
本日の旅
行動 :セピロック日帰り観光
朝食 :Roti canai(ロティチャナイ、層状薄パン)、Kari ayam(カリアヤム、チキンカレー)、Dhal(ダル、黄色い豆カレー)、アイスコーヒー/コタキナバルの食堂
昼食 :Laksa mee(ラクサミー、ココナッツミルクチキンスープ入り麺、油条と豆腐入り)、Sui Kau(スイカウ、エビワンタンレタス入りスープ)/サンダカンの食堂
夕食 :Nasi campur(ナシチャンプル、ごはんエビフライエビチリインゲンターメリック炒めコールスローサラダ盛り合わせ)/サンダカンの食堂
宿泊 :パリスインParis Inn,巴黎酒店
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旅情報
1リンギット=28.2円

*セピロックオランウータンリハビリテーションセンター
保護されたオランウータンの自然回帰のためのリハビリを行うところで、観光客は森の中での餌付けなどを通してオランウータンを見られる。入場30リンギット、カメラ1台10リンギット、ビデオ1台20リンギット。

サンダカンのミニバス乗り場(大型バス乗り場の目と鼻の先)から14番バスに乗る。マレーシアでは大きめのバスもミニバスと言うので注意。バスは1日5往復。サンダカンからは朝9時、10時半、11時半、13時、14時発、戻りは10時半、11時半、12時半、14時、16時発。1人4リンギット、所要約40分。オランウータンの餌付けが10時と15時に行われるので、行きは9時のバスか14時のバスが丁度良いタイミング。