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■ながーい列車の旅・3
カザフスタンのアルマトイからロシアのモスクワへ。今日も車中で過ごします。
深夜2時半、最初のカスタム(パスポートや荷物のチェック)が入ります。荷物を開けさせられたのはあづさのほう、バックパックには衣類と日用品のみを残し、あとは2段ベッドに上げていたので問題なく終わったのですが、他の乗客は別室審査行きとなる人も多く、それなりに緊張した雰囲気はありました。
あとから分かったことなのですが、この列車はカザフスタンから「少しロシアに入って」またカザフに戻ってロシアに到着するので、それぞれ国境を越えるたびに、結局4度のパスポートチェックを受けることになったのです。
昼12時、最終的にカザフスタンのセミグラヴィーマールСемиглавый Мар駅を出て、列車はロシアに入りました。予定では明日の午前中にモスクワМоскваに到着するので、今日は手持ちのガイドブックを見ながら2人でモスクワ計画を立てました。イエールショフЕршов駅で朝食と飲み物を買ったとき、手持ちのテンゲをすべて使い果たしました。ロシアルーブルはまだ持っていないので、見かけ上の一文無しに・・・、まあなんとかなるでしょう。アルマトイで買い込んだ食糧もまだ残っているし、なんとかなるでしょう。
■ロシア側の車窓
ロシアに入り、車窓風景に、都会さというか洗練さが加わってきました。そういう車窓の変化って、見ていて飽きないものです。夜6時ごろ、ヨーロッパ最長の河川「ボルガVolga河」が見えました。河岸の都市は大都市で、クレーン車などがいっぱい見えます。さてここの停車駅のATMでキャッシングしようとしたのですが、同じ列車内のおじさんに「もう時間ないよ」と言われ・・・まだまだ一文無し状態は続きます。
一文無し状態が分かってしまったのか、おじさんは、ビールやおつまみ、晩ごはんや夜の酒盛りまで、あれもこれもとふるまってくれました(^^*
消灯時間後、皆が寝る中、暗闇を走る列車の窓から月を見るあづさに、車掌は「耳を澄ませてごらん」と教えてくれました。ガタンゴトンという大きな音の隙間からピヨピヨと鳥の美しい囀り(さえずり)。クラパートゥカКуропаткаという森の鳥なのだそう。
風を切る列車の窓を開け、いよいよロシア、幸せに過ごそうと、そんなことを考えてずぅーっと窓にもたれて過ごす。
ロシアの黒い森。黒い夜。クラパートゥカの森の声。
外は満月。
本日の旅
行動 :車内。カザフスタンからロシアへ出入国。
朝食 :パン、チーズ、サラミ、桃ジュースの炭酸割り、コーヒー、икра рыба(イクラリーバ、魚卵だけでコロッケ状の食べ物にしたもの)/車内
昼食 :カップラーメン、ビール/車内
夕食 :イクラикра味スナック、Пиво(ピーヴォ、ビールのこと)、Огуреу(オグレツ、きゅうり)、Ромиgор(ポミドール、トマト)、Рагу(ラグ、きのこにんじん肉じゃがいものクリーム煮サラダ)、イワシ缶、人参と昆布の甘酢サラダ、いちごティー、ナッツ3種、魚の干物(全部おすそわけ)/車内
宿泊 :アルマトイ発モスクワ行き寝台列車
旅情報
1カザフスタンテンゲ=1円
1ロシアルーブル=4.8円
*カザフスタンからロシアに入ったとき、時計を2時間戻した(サマータイムとかあり時期によって異なるかもしれないので列車内時刻表で確認するとよい)。
ロシア側に入ったあと、他の乗客はカザフスタンテンゲの高額札で小額の買い物をし、おつりをロシアルーブルでもらっている人もいた。