2人の世界旅 日々の記録

■ハイランドの村めぐり
今日は、チャーリーの提案で、マウントハーゲンMt.Hagen近郊の３つの村めぐりに参加させていただけることになりました。パプアニューギニアの高地（山間部）では伝統部族がいまだ多数暮らしており、伝統的な生活様式をいまだ続けているのです。参加者は、私たち２人に、スイス人の高齢夫妻２人。あと車には運転手１人とガイド２人がいます。ガイドの１人は、強盗の日に一緒にいたエラウィです。また彼に再会できて、良かった。私たちに申し訳なく思っていることがすごく良く伝わる。だからこそ、私たちはエラウィによる村の習慣の説明なども、積極的に笑顔で聞くようにしました。彼が言ったことに対しこちらがよく理解できたことの返事をすると、彼の笑顔がどんどん増えてきました。

１つめ、ネムNem村。
強盗のときから元気がなかったあづさを、少し？かなり？元気にしてくれた、入り口を入ってすぐのところから見えた、少年の姿。



裸で畑に立っている少年の黒い肌には、白いペインティング。未開の地で原始的な人々の姿を見ることは、「旅のやる気」を再び引き出してくれた。今日一日で様々な人々と伝統的な姿を見たわけだけど、この少年には、格別に「感謝」している。気持ちを救ってくれて、ありがとう、ありがとうって・・・。

村の中を歩きました。小屋の中の焚き火でカウカウ（スウィートポテト）を焼いて食べる少年たちやおばあちゃんもすごく気持ちを癒してくれる。ちなみにカウカウはパプアニューギニア筆頭の主食です。一緒に座らせてもらったらカウカウを分けてくれて、会話はガイドを通訳にして、しばし団欒の時間が取れました。その後、酋長と第二夫人の家に入れてもらえました。酋長は伝統的な衣装のことや住まいのことなどを説明してくれました。


２つめは、ポグラPogla村。
裸のおばあちゃんのお出迎えから始まるポグラ村。村の広場の木のベンチに座って、村の男性による部族闘争を表した踊りやパフォーマンスを見たり、伝統的な手法による火起こしの実演も見せてもらいます。おばあちゃんも含めた焚き火が楽しくて、あづさも落ち葉を火にくべるのを手伝っていると・・・


「抜き足・差し足・カサカサカサ（葉の擦れる音）」

　　　　　・・・シーン　（静寂）



「抜き足・差し足・カサカサカサ（葉の擦れる音）」

　　　　　・・・シーン　（静寂）


　キター！マッドメン！！

「泥の男たち」という彼らは、白い泥を体中に塗り、白い泥を焼いて作った兜をかぶり、抜き足差し足で、風の音、木々のざわめきの音だけを立てて忍び寄ってきます。弱くて戦いに勝てない部族がこの姿をすることで強い敵に打ち勝ったという伝承に基づくマッドメン・・・、でも、見た印象は「かわゆい♪♪」の一言に尽きるんです！！　「抜き足・差し足・カサカサカサ（手に持っている葉のついた枝を振ってこの音を出している）」、「抜き足・差し足・カサカサカサ」の繰り返しで、無言で忍び寄る動きもひょうきんだし、見ているほうが笑顔になってしまう（笑）。

このマッドメンは毎年シンシン（盛大な部族祭り）で人気が高いというのが、良く分かりました。癒されました～。


機嫌が上向き調子のまま、３つめ、トクワTokua村へ。
伝統衣装に、伝統住まい、石器などの生活用品など、いろいろと見せてもらえ、話を聞かせてもらえました。彼らが寝るのは、地面に枝を敷いた布団に、枝をつなげて作ったかけ布団です（本当は布なんて使っていないので布団という文字は不適ですけど）。村人が病気になったときに祈りをこめる石、占い師の占いの様子、などなどを実際に見せてもらえました。

充実した今日の３つの村めぐりが、終了。
やっと、これで、パプアニューギニアの観光が始まった。
しかも、その最初から、「未開の部族」という最もパプアニューギニアらしい人々に会えた。

何から何まで、チャーリーの厚情のおかげ。
「感謝でいっぱい」以外の言葉が、出てこない。