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■シンシン本番
やってきました! おそらく世界10大祭りに入るだろう、シンシン(パプアニューギニア高地に住む部族の集まる祭り)の開催日です! 観光客も世界中から集まっているようで、ざっと100人は越えています。それでも100余人しかいないのは、今のパプアの治安の悪さがあってのことでしょうか。
本当はね、今日ここに来ようかどうかかなり悩んできました。昨日も一昨日もその前の日も、パプアニューギニアの伝統的な人々の姿に触れ続けてきているし、しかも昨日は今日のシンシンの予演会(しかも今日と同じ部族の人々)を、メイキングから本番から、思う存分たっぷり満足して見ただけに、高い入場料(2人で30000円くらい)を払って同じものを見ることに、あまり前向きでもありませんでした。一応昨日よりは今日のほうが参加する部族の数が多いのと、今日の本番のほうがメイクや衣装にも力の入り方に差が出るのと、入場料を半額にしてもらえた(私たちは明日の朝のフライトで移動するので2日間のシンシンのうち今日の分だけを支払う)のと、何よりも、チャーリーが、私たちがシンシンを楽しめるようにと事前より用意周到に手配を進めてくれていたことから、やっぱり参加することにしました。
昨日まで、興奮しながら様々な部族の人々と出会ってきた。
だから今日は写真を撮ることに拘らずに、落ち着いて人々を見ることができます。
シンシンはまずは各部族の入場から。昨日の、間近で好きなだけ見たり写真を撮ったりできたのと違い、運動場のようなグラウンドのフェンス越しに観察するだけだし、ほとんどの人々が昨日見た人たちばかりなので、あまり迫力は感じません。
全部族が入場し終えたら、観光客はグラウンドに入ることができます! シンシンの本番は今からだ! と思えるくらいに、グラウンド中で、各部族が歌ったり踊ったりパフォーマンスをし、この瞬間を目当てに世界中から集まった観光客が、次々と写真を撮っていく。
この活気ある中に入っていける。やっぱり楽しかったです~!
人気がある部族は、やはり巨乳むき出しの女性の裸体。あとは3日前に私たちを感激させてくれた白いお茶目な泥マスクをかぶるマッドメンに、昨日もインパクトの強かった女性のチリチリ髪の毛で帽子を作ってかぶる男性群も人気があります。
何よりも、およそ80の部族が一堂に会したことが、ものすごいインパクト!!
「昨日同じもの見たしー」と言いつつも、今日も結局いっぱいいっぱい写真を撮ってしまったよ(*^.^*)
今日、このシンシンを見たことで、私たちのマウントハーゲンの目的は全部終わりました。明日の飛行機でバニモVanimoに移動し、そこはインドネシア国境の町なので、インドネシアビザを取ったらすぐインドネシアに抜けちゃうつもり。
つまり、このシンシンを見たことで、私たちのパプアニューギニアの旅も、終わるのです。
いいことも悪いこともある、旅は七転び八起き。
でも、この悪夢も起こったマウントハーゲンでいいことをいっぱい与えてくれたのはチャーリーです。彼には本当に感謝しています。
「七転び八起き」って、いい言葉ですよね。最後は必ずポジティブに転じ、人生は必ずポジティブつながりで次のステップへ向かっていけるような言葉です。
なんたって次はインドネシアよ。そうよ、東南アジア!!
パプアニューギニアを終えて、オセアニア諸国から、またまた新しい世界へ幕が開ける・・・しかもそれが、兼ねてより夢に見ていた「イリアンジャヤ国境越え」です。
マウントハーゲンに、結果的には来て良かったと大満足。次は、10年以上夢見たところだけれども来るチャンスがないままだった、秘境のイメージで語られるバリエムBaliemの谷を目指して頑張ります!
最後に、和人へ。チャーリーへ。パプアニューギニアの日記を読んでくれた人へ。
「心配かけてごめんなさい。」・・・うん、もう大丈夫です。
本日の旅
行動 :シンシン観賞
朝食 :イングリッシュマフィン、バナナ/トラックの中
昼食 :ハムきゅうりサンドイッチ、バナナ、コカコーラ/シンシン会場
夕食 :ツナネギトマトソースとチーズのトースト、ビール/家
宿泊 :旅行会社社長の家
旅情報
1キナ=33円
*シンシン
英語では「マウントハーゲンショーMt.Hagen Show」と紹介される、毎年8月第3週末に開催される部族祭り。サッカーコートのようなところに各部族がコスチュームを身に着けて集まり、それを間近に観賞する。屋外席4キナ、観光客は2日間パスで300キナ。写真を撮ってもお金のトラブルが起こらないようになっているので、安心して写真が撮れる。各部族に各言語があるが、彼らは共通語としてピシン語を使うので、それを少しでも覚えていったほうが意思疎通が取れてより楽しめると思う。開催地はマウントハーゲン中心部より車で30分離れた屋外。通常は治安のこともありツアーに参加して観賞する。