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2014年4月26日
2日目 台中-彰化-鹿港-台中-台南
午後に台中で妻と合流するので、午前中は鹿港(ルーカン)を訪問することにする。鹿港は、台中市の南に接する彰化(ジャンホワ)県の鎮である。日本でいえば市町村の町に相当するが、人口は8万人を超え、日本なら市に相当する規模だ。今でこそ地方の町に過ぎないが、清の時代には中国本土との航路でにぎわう港で、台湾府城が置かれた台南に次ぐ台湾第2の都市として栄えた。当時の賑わいを伝える寺や廟が数多く残り、台湾では人気の観光地の一つとなっている。
台中から鹿港へは直行バスもあるが、鉄道にも乗ってみたいと思い彰化市までは列車を使った。
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彰化では駅に近い孔廟を訪れようと思っていたが、鹿港行きのバスが駅出口で待っており、そのまま乗って鹿港に向かう。
鹿港の中心部は台湾によくある街で、この辺りに昔の繁栄を感じさせるものは見当たらず。
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最初に訪れた興安宮は、1684年創建で、鹿港で最も古い寺院と言われている。
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朝から何も食べていなかったので、葱抓餅(チョンジュアピン)。
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そして旧市街の南端にある文開書院(ウェンカイ)へ。施設学校システムである書院制度の台湾における最初のもので、1827年の創建。中には武廟や文昌祠もある。
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続いて、国定古跡に指定されている龍山寺へ。創建は興安宮よりも古い1653年だが、現在の建物は1786年のもの。木彫りがたくさん飾ってあるのが印象的だ。
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境内には樹齢220年の見事なガジュマルがある。
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寺のいろいろな場所で祭りの準備をしており、もう始まりそうなのでしばらく待ったが、時間切れ。
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次の場所へ移動中も祭りに使うであろう船を運んでいる人々とすれ違う。残りの観光を止めて祭りを見ることも考えたが、台中に戻る時間が決まっているので諦める。
摸乳巷(モールーシャン)は、単に狭い路地だが、その狭さから「乳房を触る路地」を意味する名前が付けられた。そしてこの名前のおかげで観光地となっている。でも本当に何もないただの細道だ。
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さらにいくつかのお寺を見た後、第一市場へ。おいしそうなものがたくさん並んでいる。何か食べようかなと思いながら見て歩くが、何も食べずに先に進む。
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市場の北に続く道は老街と呼ばれる趣のある場所で、人気の観光地となっている。
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鹿港公会堂は、日本統治時代の1928年に建てられたものだ。洋風建築は他の建物に比べ異質で、かなり目立っている。
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最後に訪れた天后宮は創建が1683年、その後1725年に今の場所に移転している。さらに2度の修復を経て、1936年に再建された建物が、現在の建物となる。海の守護神を祭るお寺で、地元の参拝客が多い。
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牡蠣の産地で、すごくおいしそう。大好きなので食べて帰りたかったが、食事できる店が見当たらないまま、帰る時間に。
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台中への帰路は、この直行バスに乗る。
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鹿港ではWIFIが見つからず、台中に戻ってすぐにメールチェックをする。飛行機が遅れることもなく、妻はこちらに向かっているようで一安心。妻の到着するまで1時間近くあり、ここで昼食をとる予定だったが、昨日同様昼は暑くて食欲がない。観光する気分にもなれず、駅の待合室でインターネット。
13時20分、妻と無事に合流できた。台南行バスの時間や切符売り場はチェックしてあったので、すぐに切符を購入。合流して10分後には次のバスに乗っていた。妻が空港で昼食用に買ったおにぎりを余らせており、昼食代わりに食べる。少しうとうとしたら、もう台南市内をバスは走っていた。
15時45分、台南市のバスターミナルに到着した。昨年中国雲南省の紅河ハニ族イ族自治州で知り合いになった友人が台南での2泊は任せてくれということだったので、特に下調べもせずの到着である。まずは、友人に電話をする。30分ほどして、張君と蔡君がバイクでやってきた。小さいとはいえ荷物もあるのにバイクの2人乗りで、そのまま観光~。
まずは美食の都として知られている台南市の中でも美食ストリートとして知られる国華街へ。食べ物屋が所狭しと並んでいる。
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妻が世界の料理を研究していることを知る張君と蔡君は食べるべき名物と店まで考えてあるそうで、路地の奥へと我々を案内する。そして着いたのは蚵仔煎(オアチェン)の店。メニューにあるのは蚵仔煎(オアチェン)と香菇飯湯(シャンクーファンタン)のみ。どちらも食べるべきだということで、両方食べることに。
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まずは香菇飯湯。香菇はシイタケのことで、大きなシイタケが入っているが、豚の角煮と海老も入っていて、絶品!
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そして、蚵仔煎。カキ入りのオムレツと日本では説明されることが多いが、オムレツというよりは、あんかけの牡蠣お好み焼きに近い。地元の人がまずはこれと連れてきたのだから、当然これも絶品である。
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近くで冷たい薬用茶やプディングも食べ、ようやく観光開始となる。新美街(シンメイジェ)を歩く。路地にある壁絵なども面白いところだ。
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大天后宮は、海の女神である媽祖を祭った台湾でもっとも古い寺である。1662年の明の時代に建てられもので、今ではビルに囲まれた小さな寺に見えるが、中は意外に広く、参拝者が次々とやってくる。
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さらに路地奥に進むと武廟(大関帝廟)。三国志の関羽のお寺で関帝廟ともいう。ここも先ほどの大天后宮と同様に入り口は狭いが、中は広い。創建は1720年である。
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武廟を抜けると大通りで向かいに見えるのが、馬使爺廳。関羽の馬使いを祭っている珍しい場所だ。
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そして赤崁楼(チーカンロウ)へ。17世紀にオランダ人が築いた城に建つ建物である。その後、台湾の行政の中心であった時代や火薬庫として使用された時代、病院のして機能した日本時代を経て、現在は史跡として公開されている。敷地内では鯉や亀のいる池や城壁も見ることができた。
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これで台南の中心部を歩いて一回りしたことになる。バイクを停めていた国華街へ戻り、今度は、八寶冰屋さんに。八寶冰は、たくさんの具に氷を乗せたかき氷で、これも台南名物だそう。氷は具よりも少なく、日本のかき氷のイメージとはかなり異なり、おなかの膨れる食べ物だ。
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2台のバイクに2人乗りで、今夜泊めていただくことになっている張君の家に到着する。張君のご両親や彼女、兄弟などが、夕食の準備をして、出迎えてくれる。夕食は、各自で手巻きする潤餅(ルンビン)=台湾春巻きである。すでに名物料理を色々食べていておなかは減っていなかったが、おいしくてついつい手が出てしまう。
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そして虱目魚皮湯(シュームーユーピータン)、サバヒーの皮スープである。サバヒーは、英語でミルクフィッシュと呼ぶ魚で東南アジアでよく食べられているが、皮がこんなにうまいとは知らなかった。
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夕食後、再びバイクに乗って、花園夜市へ。台南市最大の夜市で、たくさんの屋台が並んでいる。食べ歩きで人気の夜市だが、さすがにお腹がいっぱいだ。食べたことのないコオロギのから揚げはトライしてみたいと心が揺れたが、何も食べず。
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見ているだけではつまらないと思ったのか、友人たちがビンゴゲームを始めた。続いて、妻も参加する。なんと妻のみ当たって、巨大なぬいぐるみを手に入れる。もっとも持ったまま旅行するわけにはいかないので、あとで張君の彼女にぬいぐるみはプレゼント。
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夜市観光を終えて張君の家に戻ったのは23時を過ぎていた。我々が夜市に行っている間に夕食のかたずけを済ませた家族の皆さんが待っていてくれたので、さらにここから遅くまで皆さんと会話を楽しむ。友人たちのおかげで信じられないほど盛沢山になった台南の初日が終わったのは、日が変わってから。本当に長くて充実した一日だった。