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2014年4月28日
4日目 台南→玉井→甲仙
名残惜しい台南滞在の最後の朝は、蔡君とその彼女のバイクでまたも名物料理店である圓環頂肉粽菜粽に案内してもらう。味噌湯(ミソトン)と月桃葉肉粽(ホワトゥーユワローツォ)を頂いた。味噌湯は普通の味噌汁で、肉粽はしっかりした味付けのおいしい粽だ。
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そしてバイクで別の店に行き、水晶餃を注文する。あめ色で半透明にな皮で筍と肉の具を包んであり、日本でイメージする餃子とはかなり違っている。これは初日の夜に連れて行ってもらった花園夜市の名物だそう。そこで食べる計画が、お腹いっぱいすぎて食べられず。その時の分として、最後に食べきれなかったら持っていけるからとプレゼントしてくれた。
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そしてバスターミナルまで送ってもらう。旅の前半は友人達の好意で本当に美食の都を堪能させてもらえ、本当に感謝、感謝、いくら感謝しても足りないほどだ。
今日からは旅の後半、今からはいつもの様に自分達での行動となる。私は初めて台湾に来た時にヤミ族の住む蘭嶼島に訪れたりしているくらい少数民族に興味がある。そこで台南から一番近い少数民族地域として甲仙(ジアシエン)を目指すことにした。台南からだと高雄経由か玉井(イーチン or ユージン)経由になる。行き帰りのルートを変えたいので、玉井経由で行くことに決めた。
マンゴーの里として売り出している玉井は、2010年に台南県が台南市に吸収されるまでは台南県玉井郷だったが、今は台南市玉井区となっていて、台南市バスで行くことができる。台南駅前から出たバスは、平野部を抜けて山間の玉井まで約70分かけて結んでいる。
まずは玉井市場へ。名物のマンゴーが並んでいるのかと思いきやかなり普通の市場だ。有名なマンゴー市場はここでなさそう。
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玉井市場の裏手を進んでいると広大な敷地があり、道脇にマンゴーの店が並んでいる。その奥にあったのが、玉井区青果集荷場。ここがマンゴー市場として知られている場所だ。マンゴーだけでない店も多いが、どの店も主力はマンゴー。
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青マンゴーや干しマンゴー、マンゴーの漬物などいろいろなマンゴー商品もあり、試食もさせてくれる。
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土産用の干しマンゴーは色々な味がある。これは美味いと思うものが多いが、中にはこれは味見程度しか食べられないというものもあった。
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そして名物マンゴーアイス。マンゴー味のアイスクリームのことだと思っていたら、冷やしたマンゴーの上にアイスクリームを乗せたものだったが、これは美味い。
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街を歩くといたるところにマンゴーがある。食堂の前ではマンゴーがマンゴーアイスを持っている。
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中でも目立っていたのは公園のモニュメントである巨大マンゴーだ。
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壁画にもマンゴーである。どこに行ってもマンゴーでおもしろくなる。
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唯一マンゴーから離れた見どころは、漢族がこの地に入植した300年前に創建された北極殿という寺。池だけでなく、境内のあちこちに亀であふれている。
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都会ではあまり見かけなくなった檳榔もこういう田舎では今もいたるところで目にする。
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玉井から甲仙へのバスは山越えで、一日4本しかない。13時10分のバスを逃すと夕暮れ時まで待つことになる。ゆっくり街を歩いていたら、食堂に入る時間が無くなってしまい、昼食は油飯(ヨーファン)の弁当にする。もち米で作るねっとりしたご飯で、台湾風おこわだといわれることが多いが、大量の油で炒めており、もち米で作るピラフに近いように思う。
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甲仙も高雄県甲仙郷だったのが、2010年に高雄県が高雄市に吸収されたため、高雄市甲仙区となっている。高雄市の東北部の山間にあり、大武壠(タイボアン)族の居住する地区となっている。こちらはタロイモとタケノコの郷として売り出しており、至る所にタロイモとタケノコのモニュメントがある。
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台湾南部で唯一東西を横断する南横公路の起点にもタロイモとタケノコのモニュメント。
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旅行情報のほとんどない田舎町で資料がなかったので、街角で見つけた手書き地図を頼りに街を歩くことにする。
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甲仙大橋のたもとにも大きなモニュメント。こちら側がタロイモで、道を隔てた逆側にはタケノコがある。
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4月といえば日本ではタケノコの出回る季節だが、ここでは時季外れなのか、タケノコは市場などでは見当たらない。その代わりに、タロイモはあちらこちらで売られている。
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2度目のお昼に注文した芋頭(イートー)拉麺。芋頭がタロイモの意味。タロイモは、具ではなく、麺に練りこまれており、麺がねっとりしている。
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金針菜もこの地域の名産品で、今の時期あちらこちらで干している。味見してみると意外に美味しい。
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私が甲仙の名前を知ったのは化石の産出地としてだった。なので化石博物館を訪れたいと思っていたのだが、本日月曜日は休みと知ってがっかり。そんな時に、道路脇で化石だらけの石を見つけた。これだけ密に貝の化石が埋まっているとは!
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そしてよく見ると化石の石の脇にはマンゴーが落ちている。見上げると大きなマンゴーの木で、食べたらおいしそうに熟したマンゴーもなっている。マンゴーの郷である玉井ではなっているマンゴーを見なかったが、こちらでは収穫されておらず、自由にとって食べられそう 。
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アカギの老木(老茄苳樹)。「幹回り6メートル、直径1.9メートルの巨木で、推定樹齢240年。300年を越えるという説もある。」という解説が、朽ちたベンチの奥の禿げた看板に書いてあった。10年は経っていそうな看板なので樹齢250年?
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森の中でガサゴソ音がするので見てみたら、きれいな鳩がいる。日本では絶滅危惧種となっているキンバトだ。
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森を抜けると三安宮。ここで一休み。
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帰路はタロイモ畑の脇を通る。カルカデティーを作るローゼルが混植されていて面白い。
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町に戻って、市場などを観光し、最後にタロイモアイスを食べる。名物だから食べてみたが、マンゴーアイスに負けている。
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宿に戻って数時間休む。昨日までは友人がびっしりとスケジュールを組んでいてくれおり、日記を書く暇もなかったので、色々と情報を整理する。
20時頃、夕食に出て、軽く麺を食べる。この食堂のお姉さんはタイボアン族だ。それらしき言葉を話している人は何人も見かけていたが、確認したのは彼女が初めて。一人だけの写真を撮らせてほしかったが断られ、妻とのショット。
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酒を飲まない知人宅にいたので、昨夜までは酒を飲まなかった。今夜は、寝る前にビールで乾杯。つまみはトウガラシのスナックだ。