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●●●● アンデス山脈を走り続け ●●●●
(US$から両替したら、1ボリ=13.5円でした)
(標高や湖の名前は、ガイド兼ドライバーの説明に準じています)
昨日はウユニ塩湖を縦断し、アンデス越えの第一の宿営地であるサンファンに宿泊。
ここは標高3750m。
朝起きると「痛い、痛い、痛い、痛い・・・」何もできないほど頭痛が走ります。
寝ている間、脳が浮腫を起こしているためです。
昨日の朝ウユニで心拍数96だったのに、今日は心拍数111
また体調が悪い・・・
ともかく脳浮腫を改善するために、しんどい体を縦に起こしました。
あら、
数分体を縦にしていると、少しずつ痛みが取れていくのが分かります。
朝ごはんは、パン、ジャム、コーヒー。
とにかく体が甘いものを欲しがっていて、
ピーナッツバターとチョコペーストをこってり塗ったパンをおかわりしました。
*
8:15
サンファンを出発し、ボリビアとチリの国境沿いを南下します。
しばらく走ると、塩を吹いた一面の大荒野・・・
私は、昨日のウユニ塩湖以上に、その壮大な光景に心引き込まれ、
どうしても写真が撮りたくなりました。
塩を吹いた一面の大荒野・・・
写真で見ると、たいしたことないって感じかもしれませんが、
一面どこを見渡しても標高4000m級の大荒野、
そして宇宙を見透かすような空の青さ、
空気も澄んでいて寒さが心地よくて、
身震いする美しさを私なりに感じていました。
ドライバーに停車してもらい、大きな深呼吸を何度もして、
宇宙のような天を見上げたあと、写真を撮りました。
*
次に、第一のアンデス越えに入ります。
標高4500mを越えます。
ハイピッチで高度を上げていくので、
体はずんずんと違和感を感じていきます。
10:35
美しい湖『ラグーナ・カニャーパ』に到着しました。
標高4200m
この日は、アンデス越えの中で、たくさんの美しい湖に出会いました。
たくさん出会うということは、やっぱり最初に見たものを殊に美しいと感じるものです。
こんなに標高が高いのに、こんなに寒いのに、こんなに美しく
たくさんのフラミンゴが天使のように自生している様に、
ああこういう楽園もあるのだと思いました。
11:25
『ラグーナ・エディオンダ』に到着しました。
標高4100m
白い硫黄棚が美しい湖です。
塩湖のように見えますが、白いものは硫黄で、塩分はないのだそう。
塩分があるのかどうかをどうしても試したくて(笑)
お腹をこわす覚悟満載で湖の水を飲む私(笑)
結果は、なんと、真水でした。
(お腹も壊しませんでした)
私たちを乗せた車は、どんどんアンデスを南下します。
ラグーナ・チアールコタ
ラグーナ・ウンダ
など、美しい湖に立ち寄り、私たちは美しい光景をたくさん目にしました。
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さて、12:45、名もない丘のふもとでランチタイムです\(^^)/
じゃがいもと玉ねぎのスープ炊き込みライスに、ツナときゅうりとトマトとマヨネーズをぐちゃっと和えた、絶品の混ぜご飯♪ おかわり、もちろんしました♪ |
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そこに丘があるならば、 登ってみましょう♪ でも標高が高いと息苦しい。 でも丘の上からの眺望はgood♪ |
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車はどんどん高度を上げ、 万年雪が横たわるところに上がりました 標高4700m(現時点で最高) 気圧はなんと595hPa!!! 本当に厳しい世界です。 |
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『馬の糞』 と名づけられた奇岩 標高4400m |
14:40、奇岩『アルボール・デ・ピエドラ』に到着。
(英語でtree of stoneという意味です)
標高4600m
ここは風がビュービュー吹いていて、
あとあとデジカムの映像を見ていても轟音しか吹き込まれていないほど。
こんな風が強いところに立っていて、よく倒れないものです。
このような険しくも美しい光景をひた走りながら、
私たちを乗せた車は、15:30、
本日の終着地である、ラグーナ・コロラダに到着しました。
標高4300m
ラグーナ・コロラダとは、『赤い湖』という意味。
赤い湖と青い空と白い硫黄と雲
すごいコントラストです。
アンデス越えの第2の宿営地は、この湖から車で数分のところにあります。
16:27、無事に宿営地に到着し、さてさて早速ティータイム♪
ウユニからずっと同じ車に同乗してきた、私の旅仲間です。
左から、私、マリア(ベルギー)、エレン(スウェーデン)
アドレイ(ベルギー)、ヘレナ(スウェーデン)、アイリーン(ベルギー)
皆さん旅の経験が豊富な方ばかりで、ボリビアに入って38日目とかいうすごいおねーさん達。
私がラパスで首絞め強盗と盗難に遭って、っていう話をしたら、
アドレイが「私なんてやられっぱなしよーーーー(私の肩バンバン叩く、笑)」って言うの。
キト(エクアドル)でやられてコパカバーナ(ボリビアとペルーの境)でやられて、って言ってたんですよね。
そして、彼女たちのセリフで印象的なこと、『デンジャー、オール(ホール?)、サウスアメリカ』でした。
忘れられないな、この言葉。この非常に真面目な顔で言っていた大きな言葉。
でもね、旅仲間全員が盗難に遭った体験を語ってくれたおかげで、
私は落ち込まんばかりの気持ちが前向きに切り替わっていくのを感じました。
旅を続ける限り被害に遭うのは仕方がないこともある、
でも何より旅をやめてしまうことのないよう、
私は旅を愛する人から、とっても大きなエネルギーをもらえたのでした。
*
この宿営地は、入り口を入ると廊下があって、そして奥が部屋になっています。
食事は外気が入り込む廊下のテーブルで食べます。
標高4300m、気温マイナス7℃
だーーーーー、寒いーーーーー((((TT))))
豆電球のわずかな灯りのもと、
暖房もないマイナス7℃の中、
みんなでブルブルふるえながら、ある服を全部着込みながらの晩ごはんです。
食事は、スープ(出されてすぐ冷える)、パスタ(標高が高いので茹で上がっておらずふやけただけ)
パン(冷たくてモナカのよう)、ワイン(寒すぎて飲んでも酔えない)。
そしてシュラフにくるまるように、21:00、みんなで一斉に寝ることにしました。
*
私は夜中の2時前に起きました。
標高4300m、気温はもうマイナス10℃以下でしょうか。
ある服を着こんで外に出ました。
外は満天の星でした。
こんなに星が出た空を見たことがありませんでした。
星を撮りたくなりました。
南半球の星座の知識は少ないけれど、
天の川の角度からなんとか北の方角を見当つけました。
そうして、1時間もの間シャッターを開放して撮った写真がこれです。
空気の薄さと荒れた光景と星の近さで
自分が地球の尖ったところにいることを感じ、
空の青さと地球の息吹と太陽の近さで
自分の心をからっぽにする
そう
私のボリビアの旅は、ここに来てこの想いを天に伝えることが目的だったのだと思いました。
今でもそう思っています。
自分と地球を見つめるドラスティックな旅
過酷なボリビアアンデス、そして今私が立っているシビアな大地こそ、
私がこの旅で、本当に来たかった、真の目的地なのでした。