繊維の種類


繊維の種類について、特に旅する上で有用となる特徴をまとめました。

◆絹silk
(1)水に弱い
    ・ぬれたらたたいて水分を除去すること
    ・汗パッドなどが必要
(2)紫外線に弱い
    ・日光に当たるほど変色する
    ・蛍光灯も良くない
    ・保管は暗所にて行うこと

◆綿cotton
(1)摩擦に弱い
    ・バッグのストラップなどに弱い→ケバ立つ→色物は白くなる
(2)中空繊維である
    ・縮みやすい。洗濯後はひっぱって元の形に戻す

◆毛wool
(1)縮みやすい
    ・押し洗いのみ。摩擦が出るような洗い方は不可
(2)毛玉になりやすい
    ・バッグのストラップなどは大敵

◆カシミヤcashmere
(1)毛と同様に扱う
(2)虫の可食繊維である→食べこぼし厳禁

◆モヘヤmoheir
(1)静電気が発生しやすい
(2)毛が長い
    ・ブラッシングなどの手入れが必要
(3)柔らかい
    ・虫が住み込みやすいので注意

◆アルパカalpaka、ビキューナvicuna
(1)モヘヤ同様に扱う

◆アンゴラangola
(1)モヘヤ同様に扱う
(2)毛が抜けやすいので注意

◆レーヨンrayon
(1)水には特に弱い
    ・収縮が著しい
    ・布の強度が低下する
    ・輪ジミになる
      →水洗いや雨の日の洗濯を避ける

◆ポリエステルpolyester(フリース含む)
(1)収縮しない
(2)回復力が大きい
    ・しわになりにくい、型崩れしない
(3)毛玉ができやすい
(4)熱に弱い
    ・アイロン不可

◆アセテートacetate
(1)水洗いに強い
(2)摩擦に弱い

◆ポリウレタンpolyurethane(ストッキング含む)
(1)伸縮性に優れる
(2)熱に弱い→熱で縮む
(3)水に弱い→水で縮む→水の洗濯は不向き


 * * *

例えば「ポリエステル」「アセテート」「レーヨン」・・・カタカナつながりっていうだけで似たイメージになりがちだけど、繊維によって利点欠点がそれぞれ違うことが分かります。虫がつきやすいもの、摩擦に弱いもの、水洗いに注意が必要なものと、それぞれの特徴を知っておくと、旅準備の服選びも、より的確になりますよね。!

ちなみに、旅をしていると、衣類は基本的に手洗濯になります。

・つけおき洗い→水に弱い繊維は旅に向かない
・早く乾かさないとならないためギュっとしぼる→伸びやすい繊維は旅に向かない
・自然乾燥→日光に弱い繊維は旅に向かない

更に、リュックやバックパックを背負うため、衣類は部分的にではありますが、かなりの摩擦を受けています。摩擦に強い・弱いも把握しておくと良いでしょう。

旅の準備をするとき、デザインや色や形で持っていく服を選ぶものなのですが、更にそこに、「繊維の種類を確認する」といったひと手間を加えるだけで、長持ち度もぐっと違ってきます。

上記のうち特に普段着に繁用されている、綿とポリエステルについては、優先的に特徴を覚えておくと良いと思います。

15Dec2007