Nasi Ayam(ナシアヤン、ナシアヤム)、Lalapan(ララパン) ...インドネシア

ナシはごはん、アヤンは鶏、つまりナシアヤンは、たいていはフライドチキンとごはんのセットを指します。ララパンという単語は生野菜を指す言葉で、皮むききゅうり、キャベツ、ダウンクマニ(レモンバジル)、インゲン(生またはゆで)、ダウンウビ(別名ダウンシンコン、キャッサバの葉のこと、流石にこれは毒があるのでゆでてある)などが盛り合わせられることを指します。
Ayam(アヤンまたはアヤム)、テンペ、ダウンウビ ...東チモール

東チモールは天候不安定ゆえ作物の収穫も不安定、特に11~2月は「餓えの時期」だそうで、安定した食料供給として家禽類が重要。という訳で写真はAyam goreng(アヤンゴレン、フライドチキン)です。今回付け合わせはテンペ(カビつけ大豆)のケチャップマニス(砂糖醤油風調味料)炒め、ダウンウビ(ゆでたキャッサバ芋の葉)と、ポピュラーな東チモール料理でした。

インドネシアのジャワ人が持ち込み中国人がタイなどから輸入する米。今では米食に慣れてしまった東チモール人ですが、本来東チモール人はメラネシアンなので、こういうイモ類こそ主食なのです。タラスは日本語ではタロイモと言う、サトイモに似たおイモです。その他キャッサバ芋なども食べられています。
Tapioka(タピオカ)またはCassava(カッサバ) ...パプアニューギニア

キャッサバ芋のこと。安く買える人々の主食の1つとなるイモです。
Baimoa(バイモア)とManioc(マニオク) ...ニューカレドニア

ニューカレドニアの本来の先住民カナカ(メラネシアン)の料理は、本来のニューカレドニア料理と言えるかもしれません。写真は貝のみじん切りの水煮(あまり味付けがされていない)とゆでたキャッサバ芋。素朴だ。

ニューカレドニアの本来の先住民カナカ(メラネシアン)の料理は、本来のニューカレドニア料理と言えるかもしれません。写真はマニオク(キャッサバ芋)とココナッツ(内壁の白い部分)のすりおろしを混ぜて大きめの葉に包んで蒸したもの。ほんのり甘い「いももち」は、フィジーのタビオカロボ(≫
こちら)やウォーリスのタオファンゴンゴ(≫
こちら)そっくり。
Lap lap(ラップラップ) ...バヌアツ

ラップラップはマニオク(キャッサバ芋)やバナナなどのすりおろしにココナッツミルクを混ぜ、中心に具をサンドするようにしてバナナの葉またはラップラップの葉でくるみ、石焼き調理したものです。ラップラップの中身はコンビーフ、牛肉、アイランドカベチ(モロヘイヤ様植物)など。バヌアツ一番の郷土料理です。写真は出来上がりを切り分けているところです。
Tuluk(トゥルク) ...バヌアツ

トゥルクは小さなラップラップ(≫
こちら)。すりおろしたマニオク(キャッサバ芋)にココナッツミルクを混ぜ、中心に牛肉を入れてバナナの葉またはラップラップの葉(バナナの葉によく似ている)でくるんで、ラップラップ同様に調理しました。トゥルクの中身はたいてい牛肉とのことです。じわじわと加熱する調理法なので中の牛肉が柔らかくて美味しいです。

マニオク(キャッサバ芋)をすりおろしてタロイモの葉でくるんでゆでたもの。中はもち状になっています。
Tavioka(タビオカ)またはCassava(カッサーバ) ...フィジー

キャッサバ芋はフィジアンの大事な主食です。フィジー語でタビオカですが、英語が公用語なので英語風にカッサーバともよく呼ばれます。
taofagogo(タオファンゴンゴ)、 ...ウォーリスアンドフツナ

トラディショナルな香りが漂う一品。マニオクの粉(キャッサバ芋を乾燥させて、乾燥オカラのように破砕したもの)とココナッツクリームを混ぜて作るもちもちプディング。マニオク特有のもちもちさにココナッツのフレーバー、甘みが良く合います。gは「ng」と発音されるのでタオファンゴンゴと書きましたが、実際の発音はタオファンゴゴのほうが近いです。
Maniota(マニオッタ) ...サモア

英語でキャッサバ、フランス語でマニオク。サモアは英語圏(元イギリス領)なのにマニオッタと呼ばれる、面白い。サモアではあまり食べるところを見かけず、主食キングの座は、タロイモやタミウ、ファイ(甘くないバナナ)に取られている感じがしました。お隣トンガは他のイモ類を抜いてマニオケだったのにね、面白い。
Ika(イカ)、Manioke(マニオケ) ...トンガ

イカはトンガ語で魚という意味。南洋の島国ですからもちろん魚はメインフードの1つです。写真はイカケレビ(Ika Kelevi)。ケレビは辞書によるとソース、地元民によると小麦粉という意味で、注文したら魚のから揚げのホワイトソースがけが出てきました。またイモ類の中では最も安いマニオケ(キャッサバ)が、庶民の食堂の定番の主食です。
Nane(ナネ) ...ニウエ

ニウエ人が「ローカルポリッジ」(私たち独自のお粥よ)と言うのが、このナネ。ココナッツミルクを得るときにはココナッツジュース(殻の内部の水分)が出るのですが、そこに砂糖とキャッサバイモ(タピオカ)のデンプンを加えて加熱してとろみをもたせ、更に若いココナッツの果肉(写真の白いもの、若い物はプルンプルンしていてゼリーみたい)を混ぜたものです。お勧めです。
Poke(ポケ) ...クック

ポケ大好き♪ バナナ(写真左)やパイナップル(写真右)をそれぞれ潰し、キャッサバデンプンの粉(片栗粉のよう)とココナッツミルクを少し混ぜてオーブンで1時間ほど焼くと、ぷるんぷるん&もちもちのポケの出来上がりです。ココナッツミルクをたっぷりかけていただきます。ポポ(パパイヤ)を使ったポケも非常にポピュラー。またこれは仏領ポリネシアのPo'e(ポエ)と同じものです。
Manioca(マニオッツァ) ...クック

マニオクはキャッサバイモのフランス語だから、まさか英語圏のクック諸島でマニオッツァと呼ばれるなんて思ってなかったです。ゆでたりフライにしたり、小さな円盤状にまとめて揚げるManioca patty(マニオッツァパティー)など、食べ方いろいろ。
Manioc(マニオク) ...仏領ポリネシア

アフリカでも南米でもよく見る、キャッサバの芋です。ふかして食べられているようです。
mandioca(マンジョーカ) ...ブラジル

マンジョーカとはゆでたキャッサバ芋のこと。世界第3位の人々のデンプン供給源であるこの偉大な芋は、ブラジル原産です。ゆでただけでもいただきますが、今回いただいたものは角切りチョリソーと和えてあって、美味しいおかずになっていました。
Chipa(チーパ) ...パラグアイ

パラグアイ伝統パンです。アルミドン(キャッサバ粉デンプン)、ゆでマンディオカ(ゆでキャッサバ芋)、チーズ、卵を混ぜて牛乳でこねてオーブンまたはオーブントースターで焼いたもの。街中ではちくわのように串に刺してぐるぐる焼きにしたもの(これは美味しいらしいです)も、穴あきドーナッツ型にして売られたもの(これはいまいちでした)もありました。写真の団子状のものは絶品♪
Mandioca(マンディオカ) ...パラグアイ

キャッサバ芋のことです。フランス語圏ではマニオクと呼ばれて西アフリカや中央部アフリカ各地で登場したものと同じです。肉料理に対し主食として食卓に並びます。じゃがいもと長いもの美味しさがミックスされた感じで、ほくほくねっとり、大好きなおいもです。
farofa(ファロファ) ...ブラジル

これ! これ! ブラジルらしさを感じるのが、キャッサバ芋の粉末です。乾煎りしたものもありますが、味をつけて油でカラリと炒めたものがイイ! ごはんに、豆に、パスタに、野菜に、肉に、何にでもファロファをかけていただきます♪
Cassava bread(キャッサバブレッド) ...ドミニカ国

キャリブテリトリーという、カリブ海で唯一先住インディアンが生き残っている地域に行ったら、道端でキャッサバブレッドを売っている人々に出会えました。キャッサバという、タピオカと同じ原料のイモを乾燥して粉砕した粉に、ココナッツや砂糖を混ぜて、成型して焼いたもの。風味もよし、ほのかな甘みと素材の旨みが大変に美味しい、出会えて良かった食べ物です。
Mofongo(モフォンゴ)またはMofongos(モフォンゴス) ...プエルトリコ

マッシュバナナやマッシュキャッサバで器を作って揚げるなんて、にくいお洒落~♪ その、表面が少しカリっとなった器に煮込み料理(今回はズッキーニブロッコリーにんじんなどの野菜のトマトシチュー)を盛り付けます。本当に美味しいし、くどいようだけどお洒落だし、大好きになりました。

キャッサバ芋をゆでたもの。しかし脅威の旨みを引き出すのは上に乗っている紫玉ねぎの酢油漬け!!恐るべし!! 色はピンク色でめちゃラブリーだし、酢油と玉ねぎの味がトッピングされると、イモって何倍も美味しくなるんですね! このアイディア、いただきでっす。
Fried yucca(フライドユカ) ...ボネール

キャッサバイモの素揚げです。キャッサバは、西アフリカなどフランス語圏ではマニオクとも呼ばれるイモで、じゃがいもや長いものどちらにも似た風味があります。これを唐揚げにしたものは、表面サックサク、中がしっとりほくほく。塩をつけるだけで素晴らしく美味しいと思います。ボネールの場合はその塩もまた極上(≫
こちら)ですしね!
Olla e carne(オジャエカルネ) ...コスタリカ

オジャは鍋という意味ですが、日用品店では大量煮込みが簡単にできる「電気オジャ」が売られている、それだけこれは家庭に根付いた料理ということです。牛肉、にんじん、キャッサバ芋、カボチャ、バナナ、じゃがいも、チャヨテ(大根風野菜)、とうもろこしのでか切りがじっくり煮スープ、汁と具を別皿で出すのですが、3~4人前はある具の巨大&大量ぶりに度肝を抜かされます。
vigoro'n(ビゴロン) ...ニカラグア

「元気」という意味のビゴールが語源と思われるビゴロンは、疲れが取れる栄養の宝庫! バナナの葉の上にゆでたyuka(ユカ、キャッサバイモ)とチチャロン(豚皮を干して揚げたもの)を乗せ、ニカラグアですから当然エンサラダ(キャベツにんじんの千切り薄酢漬けサラダ)を乗せています。チレ(玉ねぎの辛味漬け)をたっぷりかけて召し上がれ!
何にでもエンサラダ ...ニカラグア

いやーニカラグアってあまりに何にでもキャベツやにんじんスライスの薄い酢サラダを乗せるので、つい「何にでもエンサラダ」って命名しちゃいました(^_^)V でもこういう野菜の作り置きがあるのっていいですね!! 写真は、エンサラダの下にyuca(ユカ、ゆでキャッサバイモ)とチンガティートデセルド(豚肉ほぐしの酢油煮)があります。
yuca con chicharron(ユカコンチチャロン) ...ホンジュラス

ゆでたキャッサバイモ(ユカ)に豚皮のサクサク揚げ(チチャロン)を乗せ、千切りキャベツとサルサ(ケチャップソース)を乗せたものです。これはニカラグアのビゴロンと同じです。

コンゴ民主(旧ザイール)の庶民食「ブガリ」と同じものです。キャッサバ(マニオク)の乾燥した粉をお湯で練った主食です。もちもちした食感が大変に美味しいし、お腹にもどっしりたまりますよ。
Ravi toto(ラヴィトゥトゥ) ...マダガスカル

マニオク(キャッサバ)の葉を臼でついて細かく砕き、鍋の中で豚肉に絡めたものです。ラヴィトゥトゥに用いられる葉はマニオクに限られます。だから、コンゴ民主のソンベ(≫
こちら)のような美味しさがあり、これをごはんとあわせていただきます。マダガスカル人に言わせると、「これぞマダガスカルの郷土料理!」だそうですよ。
マンジョーカ ...アンゴラ

ゆでたマニオクです。マニオクはキャッサバと同じイモで、西アフリカ~中央アフリカの各国でマニオクを使ったその土地の食を紹介していますが、こうしてゆでただけのマニオクをみかけることは少ないのです。

ガリ(写真左)は、キャッサバの粗挽きの粉を炊いて臼で軽くついたもの。ドロースープはオクラを使って粘りととろみをつけた、モツの内臓くささ溢れる肉入りの旨いソースでした。ナイジェリアにはヨルバ・ハウサ・イボの3民族がいますが、ガリは本来ヨルバ族の食べ物だということです。

西アフリカでよく見られるアチェケ。キャッサバを砕いた粉を炊いたもののことを指します。ニジェールでは、これにハリコー(ゆで豆)、オニオン角切り、レッドペッパー&塩のブレンド、油をかけたものをいただきました。アチェケといえば素揚げの魚がつくのが定番だっただけに、魚なしというのが驚きのニジェール風?
アチェケ ...ベナン

キャッサバの粉を必要少なめの量の水で炊いたものがアチェケす。アチェケは西アフリカの幾つかの国ではよく食べられているのですが、ベナンでは煮豆(ハリコー)を乗せスパゲティーを乗せ、と、主食複合版のようにして食べる点が他と違っていました。私は・・・アチェケの食感自体が好きなので、豆やパスタはないほうが好きです。

キャッサバの粉(ガリ)を必要少なめの量の水で炊いたものがアチェケで、多めの水で練るように加熱したものがエバです。濃厚なキャッサバの旨みに、アチェケに通じる歯ごたえも失われず、大好きなベナンごはんの筆頭核! 別名ピローともいいます。写真のソースは別途紹介するスヌ、ペーストは辛いピーマンのみからなるジャと呼ばれるものです。

西アフリカでよく食べられているアチェケは、キャッサバの乾燥を砕いたものをふかしたもの。これに塩で薄味をつけ、緑ピーマン紫玉ねぎトマトの粗みじん切りサラダを乗せ、ケチャップナポリタン風ソースをかけて揚げ魚を乗せたものをいただきました。他国と違い、ケチャップナポリタン風と味がしっかりつけられる点は、ブルキナファソ流のアチェケなのでしょう。
Banko(バンコ)とOkro(オクロ) ...ガーナ

バンコは、キャッサバととうもろこしを練ったもちで酸味があります。キャッサバを少々時間をおくと酸味が出るようです。ポピュラーなソースはオクロで、オクラのみじん切りやレッドペッパーが煮込まれた、薄味でも辛味あるとろとろソースです。バンコは別途紹介するTZとは異なり、どこで食べても酸味がありました。
TZまたはTZed(ティーゼット)またはTuo Zaafi(トゥオザフィー) ...ガーナ

ガーナ北西部ワ市を中心に食べられるガーナ北部郷土料理です。水溶きキャッサバ(カッサバ)粉を加熱し、水溶きとうもろこし粉を徐々に加えて加熱しつつ練ります。アヨヨソースという、魚のダシのモロヘイヤと玉ねぎのみじん切り煮込みスープと、ペペ(トマトと唐辛子をペーストにしたもの)でいただきました。ふぅわふぅわして美味しー♪ 読みはティーズィーじゃないので宜しくね。
ヤカーケ(右)とティラピア(左) ...ガーナ

別途紹介しているガリ(キャッサバの粉をハンペン状にまとめてスチームしたものです。なんでしょうこの食感、空気の含み具合といい、まるで日本和菓子のカルカンです。でも味はキャッサバのイモの味。ティラピアは大きな魚が煮込まれたスープです。イモの葉とレッドペッパーが入っていて塩分控えめなのに十分美味しい。ヤカーケをちぎってティラピアにつけていただきます。
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