インジェラ、ジグニ、ゴル ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。ジグニは天下一品の美味しいトマトソース! 玉ねぎと小さめカット肉を多めの油で炒め、トマトとベルベレ(唐辛子パウダー)を加えて煮込んで野菜の甘さを引き出したもの。エリトリアではジグニはお祝い料理の筆頭の縁起の良い料理なのです。ゴル(大ししとう)をかじりながらどうぞ。そうそう、ジグニはエチオピアのカイワットと同じです。
インジェラ、ティブシまたはクルワ、スガー ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。ティブシ(またはクルワ、スガー)は、牛肉をぶつ切りにしてソテーしたものです。ゴレドゴレド(≫
こちら)の違いは、ゴレドゴレドがトマト&ベルベレ(唐辛子パウダー)のソースに絡まり、基本的に塩とケベ(バター)炒めであるティブシと区別がつきます。クルワはティブシと同義語ですが、スガーは「肉全体」をさす用語でもあります。
インジェラ、ゴレドゴレドまたはゴレゴレ ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。ゴレドゴレド(またはゴレゴレ)は、牛肉を「さいころステーキ状」にしてから軽くソテーし、肉の柔らかさを保った状態でトマトソース(唐辛子パウダーベルベレ入り)を絡めたもの。慣れないうちはジルジル(≫
こちら)と同じものに思えてしまいますが、秘訣は肉の切り方にあります。エリトリアでは牛肉がよく食べられています。
インジェラ、ジルジル ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。ジルジルは、牛肉を「細切り」にしてからソテーし、トマトソース(唐辛子パウダーベルベレ入り)を絡めたもの。慣れないうちはゴレドゴレド(≫
こちら)と同じものに思えてしまいますが、秘訣は肉の切り方にあります。エリトリアでは牛肉がよく食べられています。
インジェラ、キットフォ、ベルベレ ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。キットフォーは肉の「たたき」。ごく短時間ソテーされた生肉度の高い牛肉ミンチのトマトソース絡めです。ベルベレという唐辛子パウダーに塩を足したもので辛味を調節します。アフリカの中でもエチオピアとエリトリア以外に牛肉を生食する国を知らないのですが、やはり両国とイタリアの関連よりカルパッチョ文化を受け継いだのでしょうか。
インジェラ、チョンゴラまたはデュロット ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。チョンゴラまてはデュロットは「内臓類のミックス」で、特に胃腸の角切りがトマト煮になって登場します。チョンゴラもデュロットも同義語ですが、デュロットと言ったほうが小さめにカットされてサーヴされるとのことでした。モツ煮好きにはたまりませんよ。
インジェラ、ヘームスワス ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。ヘームスワスは「臓器ミックス」で、写真のものは肝臓と腎臓の角切りをトマト煮にしたものです。内臓ファンには美味しい一品。
インジェラ、ナイツォム ...エリトリア
土台はテフ粉の酸っぱいクレープ、インジェラ。ナイツォムは「野菜類のミックス」で、直径50cmの上に何種類か精進食が並びます。写真は黄色いものから右回りにシュロ(黄色豆シチュー)、ハダス(レンズマメシチュー)、スィルスィ(トマトソース)、左右にゴル(大ししとう)。エリトリア正教徒は年に肉類を食べられない日が多くあり、そういう日のために発展した料理です。
クアンタフィルフィル ...エリトリア
「クアンタ」は干した牛肉のこと。フィルフィルとはパンやインジェラ(写真、≫
こちら)の類をちぎってソースと絡め、ドライ感を残すようにしたものを指します。写真は刻んだクアンタが入っています。味のベースはジグニ(トマト、玉ねぎ、ベルベレ(チリパウダー)の煮込み)、とっても美味しいですよ。
首都アスマラでさえイタリア人が作った街。この国の食文化におけるイタリアの影響は大きく、ピッツェリア(ピザ屋)の何と多いことか! しかも本国イタリア人を失望させないクオリティーあり。ちなみにピザでもピッツァでもなく、現地の実質公用語であるティグリニャ語ではピサと呼びます。
セコンド(写真はカツレツ) ...エリトリア
首都アスマラでさえイタリア人が作った街。この国の食文化におけるイタリアの影響は大きく、本国同様プリモとセコンドの習慣が根付いています。セコンドは「第二の皿」という意味で、エリトリアではステーキやカツレツの類が多い。本来2つはコースのように続くものですが、エリトリアではプリモだけまたはセコンドだけを食べて帰る人も多いです。
プリモ(写真はスパゲティー) ...エリトリア
首都アスマラでさえイタリア人が作った街。この国の食文化におけるイタリアの影響は大きく、本国同様プリモとセコンドの習慣が根付いています。プリモは「第一の皿」という意味で、エリトリアではスパゲティー類が多い。ただアスマラは標高2400mのせいかスパゲティーがアルデンテにならず、高級店で食べても安い店で食べても同じ味(どちらも美味しくない)と思いました。
フィトフィトキチャ ...エリトリア
「キチャ」という薄いパン(英語のできるエリトリア人はチャパティーと説明する)はエリトリアの伝統食で、フィトフィトとはこれをちぎってソースと絡め、ウェット感を残すようにしたものを指します。この場合は美味しいジグニ(トマト、玉ねぎ、ベルベレ(チリパウダー)の煮込み)で絡めているので、フィトフィトキチャジグニと言うのが正しい。フィトフィトは朝食の定番の1つです。
フール(手前)、アエシ(奥)、サラタ(左) ...エリトリア
ムスリム(イスラム教徒)の代表食で、隣国スーダンやエジプトと共通しています。エジプトが勢力を拡大していた19世紀頃は、スーダンやエリトリアにもエジプト支配が及んだので、同じ食べ物が根付いて当然と思われます。フールはそら豆の水煮、アエシはパン、サラタは生野菜。
マキアート(奥左)、カプチーノ(奥右)、パティスリー(手前) ...エリトリア
エチオピアがコーヒー発祥の国であり、そのエチオピアともともと同じ国だったエリトリアですから、もちろんコーヒー文化が根付いています。マキアートはコーヒーの濃いミルクフォーム入りコーヒー、カプチーノはコーヒーの薄いミルクフォーム入りコーヒー。イタリアに統治され、イタリアが街づくりを行ったため、都市にはカフェがたくさんあり、パティスリーの類も大充実!
エリトリアの地ビールです。「ダウシャ」と呼ばれる赤黒い穀物から作られています。どことなく粉っぽい味がするお酒で、アフリカの各地でも似たものが作られています。
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