世界230ヶ国で各国料理を学ぶ旅をしました!
写真つきで紹介します
2542料理を掲載。
< 掲載マイルール主撮影機種:
-Nikonデジタル一眼レフ D200
-AR Nikkor 24-85mm 1:2.8-4D
-元写真サイズ3872×2592×24 BPP
「麺うちの魔術師」回族の真価を発揮した料理。「拌面といえばウイグル族」が有名でも、実はウイグル族料理と回族料理は、彼らの主宗教がイスラム教である背景もあり、互いに重なる部分が多い。ウイグル自治区の拌面であっても調理人は回族ということもあります。写真は手延べ麺を羊肉と野菜のトマトベース炒めで絡めたもの。青=ピーマン。生にんにくをかじりながらどうぞ。
麺を偏愛する回族の、美味しい麺料理。酸菜とは白菜や青菜の漬物のことで、写真は漬物、羊肉、その他ピーマンやニラなどをトマトベースの少し辛い味で炒めて、劇的に美味しいあえ麺にしたものです。別途紹介している炒拉条(≫こちら)と同じ料理にも区分できますし、拌面(≫こちら)に区分することもできます。
手延べ麺を酸辣(酸味と辛味)の味の汁でいただく、目出度い「お祝い料理」。「長寿麺」が転じてサオズ麺又はシャオズ麺と呼ばれるようになったようです。大根と羊肉の角切り入りトマト仕立ての汁が特徴で、ねぎと香菜を乗せ、黒酢と辣椒(ラージャオ、唐辛子の多い辣油のようなもの)をかけていただきます。
「拉条」は麺全般を指す「面条」のうち「小麦粉を練ったものを引っ張って作る麺」(本来の意味のラーメン)です。拉=ひっぱる。写真は、豚肉ねぎニラにんにくなどの具をトマトベースの炒め煮にし、拉条に絡めたもの。「ウイグルのラグマン(≫こちら)に似てる」と思った方、正解! ウイグル族のラグマンは回族の炒拉条と同じ料理で、更にそれらは「拉面(ラーメン)」の一系統なのです。
小麦粉を練った塊を腕に持って金属片で薄くスライスし、直接湯だった鍋に入れる芸当料理です。回族自治区や隣の山西省は驚くほど美味しい麺料理で知られ、刀削面はこれら地域のお家芸、多くのお店で食べることができます。トマトピーマンにらもやし、唐辛子と花椒風味の美味しい汁仕立て。黒酢を注ぎ、生にんにくをかじりながらいただくコシのある絶品麺が、実に最高でした。
牛肉面は、文字通り「牛肉を具にした麺料理」という定義で、調理人によって見た目は様々です。写真の牛肉面は、「面片」(ミェンピェン、小麦粉をこねたものを小さくちぎって親指ともう1つの指でこすってペランと薄くした麺)が使われていました。回族自治区の面料理はトマト汁仕立てが多く、にんにくの芽、ねぎ、にんにく、牛肉、ニラを炒めてトマト汁と合わせ、更に五香粉の香りつき。
羊の脚の美味しい煮込み料理です。薄い酢醤油&唐辛子仕立ての汁の中で茹でられていて、酢の作用でゼラチン質も柔らかくなっています。骨の旨みが溶け出た煮汁が絶品の美味しさです。
「烤・整・腰」を直訳すると「串焼きにした・全体の・腎臓」。羊の腎臓を、その姿が分かるよう縦2つ割にして串焼きにしたものです。例えば新彊自治区のウイグル人の串焼きは唐辛子、クミン、塩が味付けの定番ですが、ウイグル人料理と回族料理は相互に入り混じっており、この串焼きも同じ調味がなされていました。回族料理店でビールとは、イスラムの戒律の薄さを示す現実ですよ。
中国北方は水餃子がよく食べられていますが、回族自治区で美味しい「焼き餃子」に出会いました。回族は「小麦粉の魔術師」たる麺うちの腕の良さで知られますが、その魔術師が餃子の皮を作ると、これまた、至高の味。薄く油が敷かれた鍋に入れ、水を餃子の背丈の8分目まで入れて、蓋をして強火で調理し、水分が飛んだら出来上がり。黒酢とラー油のタレでいただきました。
「粉」は粉丝(フンスー)という太い春雨を指し、「小吃」はスナック、軽食の類です。粉丝にきのこ、ニラ、ねぎ、トマト、揚げじゃがボール(素丸子、スーワンズーと言う)、豆腐干などを、薄い酸辣味(酸味と辛味)の汁でさっと煮合わせた、美味しい料理です。
「油饼」とは円形で扁平の揚げパンで、ここに薄い醤油味で柔らかく炊いたもち米を乗せた、回族の軽食です。日本人は「パンと米を同時に食べる」ことに慣れていない分、味は微妙に感じるかもしれません。