牛肉面(ニュールーミェン、niu2rou4mian4) ...中国甘粛
甘粛省の省都兰州(蘭州)は牛肉面の名所。麺うちに秀でた回族が織り成す絶品の牛肉面は各地の中国人にも支持され、「兰州拉面」という店が今では中国各地に展開しています。ゆでた牛肉のだしと、美味しい麺。カット牛肉や野菜が具になっています。色・香・味の良さに定評のある、甘粛省名物牛肉麺は本当にお勧めです。
素凉面(スーリャンミェン、su4liang2mian4) ...中国甘粛
甘粛省名物「凉面」とは、ゆでおきの麺を使った、冷たい麺料理。「素」は「晕」との対義語で、だしになるものが野菜である場合につけられる名前です。焦がしネギとたっぷりの酸菜(野菜の漬物)が入った汁気少ないあんをゆでおき麺にかけ、辣椒(ラージャオ、ラー油)を絡めます。凉面の味の決め手は辣椒であり、ありがちな中国麺料理とは一線を画しています。
卤凉面(ルーリャンミェン、lu3liang2mian4またはリューリャンミェン) ...中国甘粛
甘粛省名物「凉面」とは、ゆでおきの麺を使った、冷たい麺料理。「卤」はとろみ汁。インゲン、豆腐、大肉(=豚肉)、漬物野菜の入った、酸味あるとろみ汁をゆでおき麺に絡め、辣椒(ラージャオ、ラー油)を絡めていただきます。酸味と辛味と、焦がしネギの風味が、実に美味しくて、甘粛省を離れてもその美味しさを忘れることができません。
晕凉面(ユンリャンミェン、yun1liang2mian4またはフーリャンミェン) ...中国甘粛
甘粛省名物「凉面」とは、ゆでおきの麺を使った、冷たい麺料理。「晕」は「素」との対義語で、だしになるものが肉類である場合につけられる名前です。豚肉、豆腐、じゃがいも、ねぎ、漬物などのとろみあんをかけた冷たい麺。漬物の酸味と辣椒(ラージャオ、ラー油)の辛味が素晴らしい。
炒麻食(チャオマーシ、chao3ma2shi2) ...中国甘粛
麻食は甘粛省名物の、まるでイタリアのパスタにあるような、小麦粉を練ったものをちぎって、ぎざぎざのある木の板の上でこすって丸めたものです。豆腐豚肉インゲンじゃがいもなどと、辣椒(ラー油)仕立てで、具たっぷりの炒め物になって登場です。生にんにくをかじりながら、黒酢をかけていただきます。
烩麻食(ホイマーシ、hui4ma2shi2) ...中国甘粛
「烩」はあんかけやとろみを表す中華料理用語。麻食は甘粛省名物の、まるでイタリアのパスタにあるような、小麦粉を練ったものをちぎって、ぎざぎざのある木の板の上でこすって丸めたものです。豆腐豚肉インゲンじゃがいもなどが入ったトマトベースのとろみ汁仕立てでいただきました。
卤面(ルーミェン、lu3mian4) ...中国甘粛
中国料理で「卤」は少なくとも2つの意味があって、1つは肉などに香辛料の香りをつけることと、もう1つは、汁にとろみをつけること。この料理はもちろん後者ですね。甘粛省には卤面を出す店が多いと思いました。そしてこれが実に、1年かけて探していた、フィリピン料理の「ロミ」(≫
こちら)の原点なのです。更に日本語の「とろみ」の語源でもあったりして。
麻辣粉(マーラーフン、ma2la4fen3、写真左)、麻辣宽粉(マーラーカンフン、ma2la4kuan1fen3、写真右) ...中国甘粛
甘粛省料理は辛いものが比較的多いと思う。「辣椒」(ラージャオ)という、日本人なら「ラー油」と呼ぶ、砕き唐辛子を油の中で加熱して得る調味料を使う料理が多いと思います。麻辣粉は小麦粉&じゃがいも粉から作る幅1~2cmの麺をゆで、辣椒をかけていただくもの。麻辣宽粉はその麺の幅が4~5cmにもなったオバケ麺! じゃがいも粉ゆえ、麺のつるつるした口当たりが心地良い。
烤羊肉(カオヤンロウ、kao3yang2rou4) ...中国甘粛
「烤」は炙り焼きのことで、アラブのケバブ、旧ソ連圏のシャシリークなどに類する料理につけられる名前です。写真は羊肉の串焼きです。甘粛省では、新彊ウイグル自治区のカワプ(≫
こちら)と同様、粉唐辛子と粉末クミンと塩で調味されていました。
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