一品豆腐(イーピントウフー、yi1pin3dou4fu3) ...中国山東

「一品」の名が示すのは、「その1皿で十分なおかずにした」ということ。豆腐のほか、ハム、ピーナッツ、ねぎなどが入った、具だくさんの炒め物です。
葱花鸡蛋饼(チョンホワチータンピン、cong1hua1ji1dan4bing3) ...中国山東

中国北方に来たら、是非是非「ネギもち」を食べてみて! 小麦粉をこねて大きく伸ばして油を塗り、ねぎのみじん切りをたっぷり散らしてまるめ、もう一度大きく伸ばしてから焼いたものです。「蛋」は卵の意味で、表面に溶き卵をかけて焼いていることを表します。ネギと卵の塩味クレープ。美味しいですよ。
馒头(マントウ、man2tou2)、肉包子(ローパオズー、rou4bao1zi3)、南瓜饼(ナングアビン、nan2gua1bing3)、土豆卷(トートーユエン、tu3dou4juan4) ...中国山東

中国の「北面南饭(ベイミェンナンファン、bei3mian4nan2fan4)」(北部は小麦粉、南はごはん)という言葉のように北方は小麦文化圏。朝食にはこういう蒸し物や焼き物が定番の1つ。写真左の白い大きな馒头、隣の肉入り大きなシュウマイが肉包子、下がかぼちゃあん入り焼き物の南瓜饼、手前が千切りじゃがいも入り春巻きのような土豆卷。
扬州炒饭(ヤンツーチャオファン、yang2zhou1chao3fan4) ...中国江蘇

中国では、「天津飯は天津市にあらず、福建炒飯は福建省にあらず、海南鶏飯は海南島にあらず」といったように、「地域名がつく料理はそこにはない」という事態に頻繁に遭遇します。しかし楊州炒飯(日本語ではヨウシュウチャーハンで良い)は揚州にある!!そこがまず嬉しいですね。普通に肉野菜卵などを具にした、日本人が日頃食べ慣れているようなチャーハンです。
水晶肴肉(シュイチンヤオルー、shui3jing1yao2rou4) ...中国江蘇

豚足を硝水(硝酸Kまたは硝酸Na溶液)で処理して出来る美しいゼラチン寄せのようなハムが、今から300年も前に偶然に出来上がりました。その水晶のような美貌をもつ珍味は、以降江蘇省の名菜として名を馳せることになります。豚の皮も白く柔らかくなっていて、絶品です。スライスし、黒酢につけていただきます。別名水晶肴蹄(シュイチンヤオティー、shui3jing1yao2ti2)。
扬州狮子头(ヤンツースーツートウ、yang2zhou1shi1zi3tou2) ...中国江蘇

江蘇省の「三大頭料理」の1つ、狮子头。狮子=獅子=ライオン、头=頭。鍋の中にライオンの頭がある、という意味の、江蘇省は揚州市の伝統料理です。豚ひき肉の大きな大きな、ふわふわに柔らかい肉団子を作って土鍋の中で美味しいスープと共に炊いたものです。江蘇料理はまたスープの旨みに秀でており、実に美味しい料理です。
红扒鲢鱼头(ホンパーレンユータオ、hong2ba1lian2yu2tou2) ...中国江蘇

江蘇省の「三大頭料理」の1つ、鲢鱼头。日本名ではハクレンやレンギョと呼ばれる魚の上半身を2つ使った豪快料理。ねぎや生姜、唐辛子などの香味野菜と海鮮醤油(海の幸の旨みがある醤油)で煮絡めて、豆腐も入れて、仕上げに香菜(シャンツァイ)を乗せたもの。白身魚と海鮮醤油の組合せが美味しい~。写真では2つの頭が左を向いているのが分かりますか?
扬州煮干丝(ヤンズーツーガンスー、yang2zhou1zhu3gan1si1) ...中国江蘇

揚州では煮干料理が名物と聞いて、「に・ぼ・し」と思って探し当てたら、なんと!「豆腐を細長く切ったもの」が登場! 「丝」(細長い物)を重んじる江蘇省料理らしい、豆腐干(とうふがん、水分の少ない硬い豆腐)を細長く切って麺のようにした一品です。その他中国ハムなどの具も千切りになってスープに入っている、ともあれユニークな料理です。
肥肠砂煲(フェイチャンサーグオ、fei2chang2sha1guo1) ...中国江蘇

肥肠=大腸のモツ、砂煲=土鍋または鉄鍋。江蘇省では土鍋仕立ての料理が多く、熱い物を長く熱く食べられる点が嬉しいです。江蘇料理はしょっぱくなく、辛くなく、油っこくないものが多く、こういう醤油が利いたように見える料理も結構あっさり食べられます。写真は、粉丝(フンスー、太い春雨)、きのこ、昆布、もやし、豆腐干(水分が少なく硬い豆腐)などが入っています。
汤包(タンバオ、tang1bao1) ...中国江蘇


この溢れる肉汁こそ日本人の思い描く小龍包(ショーロンポー)!! でも小龍包(小笼包、江蘇省発祥)は「小さい肉包み」を意味するだけで、普通は肉汁が溢れ出るようなことはありません。肉汁を楽しみたい場合は「小笼汤包(ショーロンタンバオ)」や「汤包(タンバオ)」のように「汤(湯)」の字を目安に注文して下さい。
鸡丁烧卖(チーディンシャオマイ、ji1ding1shao1mai4) ...中国江蘇

鸡=鶏肉、丁=細かく切る。烧卖=花の形に包んで蒸す。日本ではシューマイとして知られている料理は、中国国内では内蒙古自治区の発祥とされますが、そこにもち米を合わせるのは江蘇省、浙江省(≫
こちら)、上海(どれも位置的に近い)では定番。鶏肉入りで、皮がもちもちしながら薄くて、具のもち米には砂糖や醤油の味がほんのりついていて柔らかくて、美味しかったです。
鸭血粉丝(ヤーシュエフンスー、ya1xie3fen3si1) ...中国江蘇

清の時代から江蘇省では「丝」(スー、細長いもの)を珍重していました。それだからかここには「粉丝」(フンスー)という太い春雨を使った料理が多いと思います。そしてもう1点、江蘇省では鴨(家鴨)を使った料理が多いのも特徴。鴨(家鴨)を絞めるときに発生する血液をプリン状に固めた「血のプリン」が美味しいです。写真は太い春雨と野菜、きのこ、血のプリンが入ったあっさり汁。
红烧鸡块(ホンサオチークアイ、hong2shao1ji1kuai4) ...中国江蘇

江蘇料理は鶏や鴨(家鴨)の料理が多い。写真は鶏の骨付き部位をぶつ切りにし、海鮮醤油(海の幸の旨みが美味しい)と唐辛子少しでざっと炒め絡めたものです。色が濃くても、日本の醤油のような塩分の多い調味料を使っていないので、とても食べやすい。生姜少々が入っていてもにんにくが入っていないのが、にんにくに旨みを頼らない江蘇料理らしいなと思いました。
韭菜炒蛋(チュウツァイチャオタン、jiu3cai4chao3dan4) ...中国江蘇

おおっ!ニラタマ登場だ!! 鴨肉(家鴨)や鶏肉料理が多い江蘇省では、卵料理も多くて然るべきで、また江蘇省でニラといえばもてなしの席の料理にも使われていた野菜とのこと。江蘇省の料理はスープの旨みが特徴的で、こういうシンプルなニラタマも、にんにくが入っていなくても実に旨い。ごはんととってもよく合います。見た目の美しさも、流石です。
豆瓣苋菜(トウパンシャンツァイ、dou4ban4xian4cai4) ...中国江蘇

苋菜(シャンツァイ)は、緑と赤紫の両方の色をもつ野菜で、美味しいスープとの相性が良いとされています。江蘇省の料理はスープの旨みを活用することを得意とし、また見た目も重んじます。たかが青菜の炒め物が実に美味しく、また赤いスープが目にも美しい。そしてソラマメとのコンビネーションで見事に口当たりの完成度を高めています。
黄酒(ホアンジウ、huang2jiu3) ...中国江蘇

江蘇省は隣接する浙江省と食文化が類似していて、「中国八大料理」という区分上は「蘇菜」と「浙菜」を分けますが、実質大きな違いが見受けられず、しばしば「江浙菜」としてまとめて語られます。どちらの省も黄酒の名産地。日本ではお隣浙江省の紹興酒(≫
こちら)が有名ですが、こくと旨みのあるこの手の酒は、江蘇省でも特産品の1つであります。
粽子(ツォンズー、zong4zi3) ...中国浙江

浙江省はちまき(粽子)の名所。特に浙江省北部の嘉興市はちまきが名物で、列車が駅に止まるとホームのちまき売りからちまきを買う人で大変に賑わうほど。豚脂でつやつやしていて、ほの甘い味付けも美味しくて、もち米がもちもちしていて、安いのに本当に絶品。
西湖醋鱼(シーフーツーユー、xi1hu2cu4yu2) ...中国浙江

三大浙江料理の1つ。西湖でとれる大きな魚を内臓とうろこ処理し、2枚におろしたものを用意。それをゆでるか蒸すかしたあとで、美味しい甘酢あんをたっぷりとかけ、最後ににんにくみじん切りを散らしたもの。お皿のサイズは長径40cmと、豪快な魚料理です。白身がふっくらとしていて実に美味しい。最後までとろみの切れない上手な甘酢あんが最高です。
叫花鸡(チョウホワチー、jiao4hua1ji1)または叫化鸡(チョウホワチー、jiao4hua4ji1) ...中国浙江

三大浙江料理の1つ。若鶏の内臓を取り、脚を腹腔に入れ、首と頭と生姜を胴体の傍らに置いてから香辛料(八角など)でほのかな香りをつけ、ハスの葉でくるんで蒸した、豪快なご馳走料理です。
东坡肉(トンポーロー、dong1po1rou4) ...中国浙江

三大浙江料理の1つ。日本でも有名な、豚の皮つき豚の角煮です。写真の左側を見ると、豚の脂身の外側に、皮が残っているのが分かります。醤油は濃く、砂糖の甘みは強く、ケイヒや八角の香りがほのかにします。味がとにかく染みていて、美味しい。
臭豆腐煲(チョウトウフーバオ、chou4dou4fu3bao1) ...中国浙江

「臭豆腐(チョウトウフ)」とは、ネコ糞のような匂いのする強烈な豆腐です。中国人はこれが大好きで、路上で「くさっ!」と思うと、臭豆腐の串焼きが道端で売られていたりする日々。臭豆腐は浙江省ではよく見かける食材の1つで、写真はこれを枝豆と大豆油(黄金色のもと)と共に土鍋煮にしたもの。嗅覚は臭いと訴えても味覚が旨みを絶賛する、不思議な美味料理です。
宋嫂鱼羹(ソンサウユーカン、song4sao3yu2geng1) ...中国浙江

フナやスズキなどの魚の身の細切りを、塩味と酢による酸味のあるスープ仕立てにしたものです。見た目は素朴な料理ですが、中華ハムのダシも入り、複雑で美味しい旨みをもっています。
小笼包(ショウロンバオ、xiao3long3bao1) ...中国浙江

日本で小龍包(ショーロンポー)と言えば中に汁気がたまったジューシー蒸し餃子ですが、中国では(一部そういう小笼包もあるものの)普通は汤包(タンバオ)または小笼汤包(ショーロンタンバオ)のように「湯」の字が入らないとジューシーな具の蒸し餃子にはなりません。日本では上海の小龍包店が有名ですが、発祥は江蘇省南部、つまり浙江省と接するあたりとの説が有力です。
糯米烧卖(ノウミーサーマイ、nuo4mi3shao1mai4) ...中国浙江

もち米(糯米)が具になったシューマイ(烧卖)は、浙江省や江蘇省、上海(どれも位置的に近い)で良く見られます。実に甘く蒸されたもち米の美味しさが絶品! 普通のシューマイのように、黒酢とラー油でいただきます。
千张包子(チェンツァンパオツー、qian1zhang1bao1zi3) ...中国浙江

普通中国で「包子」(パオツー)と言えば「具(餡)を小麦粉の皮で包んだもの」(例:肉まん)ですが、浙江省では「具(餡)を豆腐の皮で包んだもの」がしばしば登場します(特に北部)。千张(チェンツァン)とは豆腐がシート状になるまで脱水されたもので、これで具を包むのです。極太春雨(丝粉(スーフン)または粉丝(フンスー))とスープ仕立てにする料理がポピュラーです。
馄饨(フントゥン、hun2tun2) ...中国浙江

ワンタンの基本に「中国南部では皮を薄くし雲の如くたなびかせる(雲吞)、中国北部では餃子類と変わらない」というのがあります。中国を広東省から北上し、ここ浙江省に来て「皮がもちもち厚く中が肉肉していて、日本風ワンタン(雲吞)が北部のワンタン(馄饨)に変わった」ことの境界を感じました。写真のワンタンが耳の形、昔のお金の形(2説ある)になっていることにも注目!
洋葱炒鳝丝(ヤンクンチャオシャンスー、yang2cong1chao3shan4si1) ...中国浙江

地元産タウナギの稚魚をたっぷり使い、ネギ、海鮮醤油(醤油より旨みが多くオイスターソースほどくどくなく海鮮の旨みに長けた、台所にあると絶対便利な醤油)、黄酒(紹興酒の類)、砂糖と共に甘辛くこってりと炒め煮にしたものです。ウナギのようにコクのあるまろやかな具と、ねぎの旨さと、ごはんにたっぷり乗せたい海鮮醤油の甘辛タレ、最高を越えた絶品でした。
茶树菇肉丝(チャースークールースー、cha2shu4gu1rou4si1) ...中国浙江

ひらたけのようなきのこたっぷり、山菜の茎、そして干した豆腐の千切りと豚肉の細切りをにんにく唐辛子と共に醤油の利いた炒め物にしました。浙江省といえば海の幸の名物料理が多い中、丘陵地帯の多い西南部ではもちろんこういった野の幸も豊富なのです。
炒小百菜(チャオシャオバイツァイ、chao3xiao3bai3cai4) ...中国浙江

中国語で「大百(白)菜」は日本語の白菜、「小百(白)菜」は日本語のチンゲンサイ。こういったシンプルな青菜とにんにくの炒め物は中国各地にあるのですが、浙江省でいただいたものは唐辛子も使わず油も少なく、スープの旨みを利用し、繊細な柔らかさを引き出す、他の浙江省名物料理の調理法を垣間見る美味しいものでした。
桂花酒(クイフワジウ、gui4hua1jiu3) ...中国浙江

日本では「桂花陳酒(けいかちんしゅ)」の名前で有名な、女性らしさ溢れる美味しいお酒は、中国浙江省の特産です。白ワインにキンモクセイの花を漬け込むことで、美しい黄金色と香しさを引き出します。甘みがあり、ストレートで美味しくいただけます。
绍兴酒(シャオシンジウ、shao4xing1jiu3) ...中国浙江

日本では「紹興酒」(しょうこうしゅ)として有名な中国を代表するこのお酒は、中国浙江省の特産です。もち米と麹(こうじ)から作られるお酒で、カラメルの色により深いあめ色をしています。中国では「黄酒」に分類されるお酒です。
西湖龙井茶(シーフーロンジンチャー、xi1hu2long2jing3cha2) ...中国浙江

中国茶ファンの方なら絶対名前を知っていると断言できる、中国屈指の名茶です。西湖(シーフー)という美しい湖の名を決して汚さない、日本茶の名茶に負けないレベルの爽やかな味わいと茶の甘みとすがすがしさがたまらないお茶。水色(すいしょく)では緑茶系統に区分されます。
毛豆腐(マオトウフー、mao2dou4fu3) ...中国安徽

美しくも気味悪くもある、白いカビの毛で覆われた豆腐は安徽省の名物食材です。中はくさいチーズのようで、ねっとりとろとろしています。一旦揚げて(この時点で柔らかそうな油揚げに見た目を変える)、にんにくきくらげ唐辛子と共に、醤油と酒で炒め絡めたものをいただきました(徽州毛豆腐、ホイツーマオトウフーという料理名になります)。
农家腊肉(ノンジャーラーロー、nong2jia1la4rou4) ...中国安徽

农家(ノンジャー)=農家、腊肉(ラーロー)=昔ながらの製法の中国ベーコン。腊肉は民家の軒先にも吊るされているポピュラーな食材ですが、特に旧正月の祝事に欠かせないものになっています。写真はその腊肉のスライスを水分の少ない豆腐の千切りやピーマン、赤ピーマンと一緒に、にんにくの利いた醤油炒めにしたものです。安徽料理は味の決め方が毎度見事!
徽州臭桂鱼(ホイツーツォークイユー、hui1zhou1chou4gui4yu2) ...中国安徽

高級魚「桂鱼」登場! 日本語ではケツギョと言います。「臭桂鱼」とは、内臓を取って腹の中を洗ったケツギョを唐辛子と塩に漬けてビニールに入れて7~10日冷蔵した、保存の間に旨みを増し、凝縮したものです。これをいったん揚げてから、塩、酒、唐辛子、醤油で煮絡めます。あまりに旨みが多く、味噌醤油風味すら感じる、ごはんにもお酒にも合う逸品です。
红烧鲫鱼(ホンサオチーユー、hong2shao1ji4yu2) ...中国安徽

红烧=赤く仕上げる(時に醤油煮をも意味する)、鲫鱼=フナ。このお皿、長径が30cm以上あって、魚の大きさに見栄えがします。红烧の赤い色のつけ方は料理人によって違いますが、この店では赤い油を使っています。にんにく唐辛子ねぎ生姜を油で炒め内臓処理等したふなを入れて鍋の中で醤油、酒、味の素、唐辛子と絡めて出来上がり。魚の身の柔らかさが美味しいんです。
徽式鱼块(フイスーユーカイ、hui1shi4yu2kuai4) ...中国安徽

徽式=安徽省の、鱼块=ぶつ切り魚。安徽省は長江(揚子江)の南北にまたがり、川魚の料理に長けています。醤油を多く使い、なおかつ辛くない。安徽省らしい、日本人の味覚にも適合する料理です。写真は川魚をぶつ切りにして唐辛子にんにく生姜炒めたところに投入、醤油で味付け。中国の醤油は日本のものほどしょっぱくないので、色ほど塩分はきつくありません。
野笋炒肉丝(イェスンチャオルースー、ye3sun3chao3rou4si1) ...中国安徽

安徽省は海に面しておらず、野の幸山の幸を上手に使う料理が多いです。民家の軒先では筍(中国語で笋)を干す光景をよく見かけます。そんな滋味溢れる野の筍を肉の細切り(中国語で肉丝)や水分の少ない豆腐の細切りと共に醤油ベースで炒めたこの料理。心底美味しいと思った。乾物の旨み最高。安徽料理は醤油と素材の味の組合せが、日本人の味覚に非常に合いますよ。
剁椒芋子(トウチャオユーツー、duo4jiao1yu4zi3) ...中国安徽

安徽省は海に面しておらず、畑の幸を見事に使いこなす点に魅力があるように思います。写真は感動的に美味しいサトイモ料理。「剁椒」とは唐辛子の漬物で、発酵しているゆえ辛味はマイルドかつ旨みが増した、夢の調味料。さといもにその「剁椒」とねぎと油を乗せて蒸しあげたこの料理、いや実に美味しかった。
雪菜肉丝(シュエツァイロウスー、xue3cai4rou4si1) ...中国安徽

「雪菜」とは中国では長江(揚子江)沿いの土地で取れる菜っ葉で、大根の葉のような見た目と歯ごたえがあります。長江は安徽省を貫く大河ですから、安徽省では雪菜を使った料理が日常から食べられています。写真は、雪菜の漬物と豚肉の細切り、水分の少ない豆腐の細切り、ねぎを炒め合わせた料理。漬物を上手に使うあたりが、これまた安徽料理のニクイところです。
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