Cous cous(クスクス) ...ニューカレドニア
粒状のパスタをふかしたものがクスクスで、煮込み料理などをかけていただきます。北アフリカから宗主国フランスに渡り、フランス領ニューカレドニアにも根付いた、世界規模の美食の一品です。ここでもクスクスとソースのセットが簡単に手に入ります。
クスクス(粒状パスタ)を使っていますが、フランス人に「これはクスクスではなくタブレ」と言われました。刻み野菜やハーブ(ミントやパセリ)を炊いたクスクスに混ぜ、ビネガー仕立ての美味しいサラダにしました。もとはレバノンあたりの料理ですが、フランス系(つまりチュニジアなどマグレブの影響が強い地域)ではハーブの量がぐっと少ない点に特徴があると思います。味うましっ!
sopa(ソパ) ...ペルー
ペルーの安飯はセットメニューになっていて、メインを注文すると、最初にソパ(その日のスープ)、最後にドリンクがついてきます。写真はペルーでよく見た「セモリナ」が入ったスープ。唐揚げ粉にも使われる、クスクスが小さくなったような、でもパウダーではない粉が浮き実になっています。
cous cous(クスクス) ...マルティニーク
フランスは北アフリカアラブ地域の宗主国で、そのフランスつながりで、カリブ海フランス領土にもクスクスは強く根付いています。スーパーに行ったらクスクスやクスクスソースが多様に売られていました。小さな粒状パスタをふかして、煮込み類をかけていただきます。
フランスとアラブの融合食、タブレ(またはタブーリ)。クスクスという粒状パスタにミントなどを刻んで加えるのが基本レシピです。写真はナチュラリストおばさんがもてなしてくれた夕食。庭の野草に、庭のココナッツなど、自然味豊かかつ食材を大事に使う心がけが、幸せ気分を作ってくれます。
クスクス、ソス ...チャド
本格的なチャドクスクスは、お湯に油とクスクスを入れて火で加熱し続けて作った、パサパサ感のない大変に美味しい出来でした。ソスはトマト、紫玉ねぎ、じゃがいも、緑ピーマンを野菜カッターでみじん切りにしてさっと煮ただけのフレッシュソースです。鶏の素揚げをおかずにいただきました。クスクスといえば煮込みソースと思い込んでいただけに、これは大変勉強になりました。
クスクス、レ ...チャド
砕いたミルを炊いたクスクスに、レ(牛乳)をかけていただく質素な食事です。電気が供給されない地域の牛乳は、きっと搾りたてなのでしょうね。甘みがあり、全体の味をキメています。
クスクスとエロ ...カメルーン
クスクスファンの皆様、カメルーンでは騙されないように。ここでクスクスとはマニオク粉を練ってまとめたものを指します。エロスープは、ギニアやシエラレオネでよく食べた、イモの葉とヤシ油のどろどろ煮込みです。辛味もあります。カメルーン周辺国ではあまり見かけないのですが、ここで再会しました。
クスクスとフォレレ ...カメルーン
クスクスファンの皆様、カメルーンでは騙されないように。ここでクスクスとはとうもろこし粉を練ってまとめた「ヴタリ」とも呼ばれるもので、フランス語では「パテドマイス(とうもろこしのパテ)」に相当するものを指します。・・・で、フォレレ♪ すんごく美味しくてリピート何度もしました。ねぎのような葉と、ブイヨン&ミルク仕立てのソース。ホワイトシチューのような旨みがヨーロピアン!
クスクスとケレンケレン ...カメルーン
クスクスファンの皆様、カメルーンでは騙されないように。ここでクスクスとはとうもろこし粉を練ってまとめた「ヴタリ」とも呼ばれるもので、フランス語では「パテドマイス(とうもろこしのパテ)」に相当するものを指します。ケレンケレンは風味の強い葉と豆をモツと共にしょっぱく煮たどろどろソースで、旨みがあります。
写真右。とうもろこしの粗挽きの粉をクスクスのように炊いてまとめたものです。手でちぎって食べると口のなかでほぐれて、まるでクスクスを食べているような食感が得られます。これを、各種スープにつけていただきます。
サハラとサヘルの国、ニジェールです。粒状のパスタをふかして主食として食べるもので、煮込みがかかっています。砂漠の民の、大事な食事です。
イグナム(ヤムイモ)で作ったクスクス ...ベナン
イグナム(ヤムイモ)はベナンの大事な主食です。クスクスの本場モロッコでは、クスクスはパスタと同じデュラムセムリナ粉で作ったものを指しますが、ベナンのクスクスは、ヤムイモを粒状にしたものです。これを炊いて、油や塩、素揚げの魚などをかけていただきます。もちもちさというか、みずみずしさが出ています。
アチェケ、ジェゲ、トゥル ...マリ
アチェケはキャッサバ粉から作った粒状のもので、クスクスの大版といったところでしょうか、炊くともち米のような食感になります。ジェゲは魚の素揚げです。トゥルは細切りの玉ねぎに食材の旨みが移ったアツアツの揚げ油を注いたもので、タレの感覚でおかずにかけていただきます。マリの路上ごはん屋では、このように、主食とおかずをワンディッシュで出すところが多いのです。
Couscous(クスクス) ...モーリタニア
モーリタニアは砂漠の国です。クスクスは砂漠食なので、モーリタニアでも何度も食べました。パスタにするセモリナ粉が粒状になったもので、ソースをかけていただきます。なお、西アフリカのごはんでソースというのは、煮込みやシチューのことを指す言葉です。
CousCous(クスクス) ...モロッコ
大好き!クスクス!! 粒状のパスタをふかして主食として食べるもので、煮込みがかかっています。砂漠の民の、大事な食事です。
Couscous tabouli(クスクスタブーリ) ...フランス
フランスはアラブ諸国を支配した宗主国としての歴史をもち、アラブ食はフランスの食の一端を成していますが、中東の本場のタブーリ(≫
こちらなど)がパセリだらけなのに対し、フランス版はモロッコやチュニジアの影響を受け、クスクス(粒状パスタ)をドレッシングベースで味をつけ、中にはみじん切りのミントを少々入れています。
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